世界中で100万人が支持する、創作指南書の決定版!
「ログライン」「ブレイク・スナイダー・ビート・シート」「10のジャンル」「セーブ・ザ・キャット(=猫を救え)」──
シンプルかつ実践的なこれらのメソッドは、映画、小説、漫画、アニメ、TRPG、ゲームなど、あらゆる物語創作の現場に浸透し、日本のトップクリエイターにも大きな影響を与えてきた。
「書きたい」を「書ける」に変えるための、創作者必携の一冊。
「小難しい分析本はいらない。シンプルで、しかも大手映画会社が本当に買ってくれる脚本を書くための最低限のコツを教えてほしい!」──
そんな切実な声に応える、目からうろこの超実践的マニュアル。
ハリウッドに蓄積された“ストーリーのDNA=法則”。
脚本とは芸術であり、同時に科学でもある。科学としての脚本を支配するこの法則は、不変の真理なのだ。
学術的な難解さを排し、業界を知り尽くした筆者が「売れる脚本」の黄金法則を簡潔に伝授。ジャンル、プロット、構成、販売戦略、キャスティングなどの基本に加え、誰も教えてくれなかった秘密のルールは驚くほど実践的。映画だけでなく、テレビや舞台を含む“物語を語るすべての人”にとって必読の指南書である。
本書の6つのポイント
①ログライン
「どんな物語なの?」の質問に一行で答える。
すべてはここから始まる!
②10のジャンル
あらゆる物語は10パターンに分類できる。
ジャンル固有の要素とルールを理解し、物語を効果的に語ろう。
③主人公は誰か?
観客は“何かをする誰か”に共感する。
動機と変化がドラマの軸をつくる。
④ブレイク・スナイダー・ビート・シート(=BS2)
三幕構成を発展させた最強の構成用テンプレート。
15のビートで物語を整理する。
⑤ボードをつくる
書き始める前に物語の構成を並べれば、物語の改善点や問題点が見えてくる。
実際に書き始める前に、自分の脚本を〈目で見てみる〉ためのツール。
⑥黄金のルール
“猫を救う(=セーブ・ザ・キャット)”はただの演出ではない。
共感と感動を生む物語設計の核心だ!
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目次
1章 どんな映画なの?
最高のログライン/皮肉はあるか?/イメージの広がり/観客と製作費/パンチの効いたタイトル/ログラインを試してみる/テスト・マーケティングはこんな感じ/ハイ・コンセプトの死/まとめ/練習問題
2章 同じものだけど、ちがった奴をくれ!
どんな映画に……一番似ている?/家のなかのモンスター/緊張感はどこにあるんだ?/金の羊毛/魔法のランプ/難題に直面した平凡な奴/人生の節目/バディとの友情/なぜやったのか?/バカの勝利/組織のなかで/スーパーヒーロー/ハリウッドの、ずるい秘密/まとめ/練習問題
3章 ストーリーの主人公は…
ストーリーの主人公は誰か?/ログラインを膨らまそう/原始的な動機はあるか?/主人公の配役/俳優の典型的な役柄/特殊なケース/あくまでもログラインに忠実に/まとめ/練習問題
4章 さあ、分解だ!
構成、構成、構成……/オープニング・イメージ(1)/テーマの提示(5)/セットアップ(1~10)/きっかけ(12)/悩みのとき(12~25)/第一ターニング・ポイント(25) /サブプロット(Bストーリー)(30)/お楽しみ(30~55)/ミッド・ポイント(55)/迫り来る悪い奴ら(55~75)/すべてを失って(75)/心の暗闇(75~85)/第二ターニング・ポイント(85)/フィナーレ(85~110)/ファイナル・イメージ(110)/まとめ/練習問題
5章 完璧なボードを作る
ボードのマスター/最初のカードは……/重要なターニング・ポイント/カードの書きすぎとブラックホール/どうしても軽めになっちゃう第三幕/色分け/余分なカードを削る/+/-と〉〈/旅立ちのとき……/章の最後に/私の最終兵器/まとめ/練習問題
6章 脚本を動かす黄金のルール
SAVE THE CAT!/《危機一髪 猫を救え!》なのだ。/プールで泳ぐローマ教皇/魔法は一回だけ/パイプの置きすぎ /黒人の獣医(別名:マジパン多すぎ)/氷山、遠すぎ!/変化の軌道/マスコミは立ち入り禁止!/まとめ/練習問題
7章 この映画のどこがまずいのか?
主導権を握るのは主人公だ/セリフでプロットを語っていないか?/悪い奴はひたすら悪く/回転、回転、回転/カラフルな感情のジェットコースター/「やあ、元気?」「うん、元気だよ」/一歩戻って/松葉杖と眼帯/原始人でもわかるか?/まとめ/練習問題
8章 最後のフェード・イン
野望VS運命/下準備/神経を擦り減らす/最初のコンタクト/ネットワーク作り/逆にやってはいけないこと……。/プレゼンの成功例・失敗例なるようにしかならない
用語解説
訳者あとがき
プロフィール
[著]
ブレイク・スナイダー(Blake Snyder)
脚本家・プロデューサー。20年のキャリアにおいて数十本の脚本を売り込んだ。その中には、ディズニーのヒット作となった『ブランク・チェック/100万ドル大作戦!』の共同脚本や、スティーヴン・スピルバーグのために手がけた『Nuclear Family』があり、いずれも100万ドル規模で取引された。「ハリウッドで最も成功した競売向け脚本家の一人」と称されている。
主著『SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術』は2005年に刊行され、これまでに世界で100万部を売り上げる空前のベストセラーとなっている(日本語版は2010年刊行)。その後、第2弾『10のストーリー・タイプから学ぶ脚本術 SAVE THE CATの法則を使いたおす!』、第3弾『SAVE THE CATの逆襲 書くことをあきらめないための脚本術』(現在品切)が出版された。
チャップマン大学、UCLA、ヴァンダービルト大学、北京電影学院などで教鞭を執ってきた。『SAVE THE CATの法則』は現在も世界中の主要大学の脚本クラスで教材として用いられており、彼に師事した脚本家たちは、対面およびオンラインのワークショップを通じて、その原則を伝え続けている。
2009年8月4日、逝去。
その後、弟子のジェシカ・ブロディによる『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』、ジェイミー・ナッシュによる『「SAVE THE CATの法則」で書ける 物語創作ワークブック』が刊行された。なお、ドリームワークスの映画『ヒックとドラゴン』(2010年)はブレイク・スナイダーに捧げられている。