人間にとって身近でありながら異物でもある犬たちのさまざまな姿を通して、
“他者” とのコミュニケーションを考え、世界を見る解像度を少しだけ上げてみる──
新進の小説家と写真家が描く、犬たちの微細な差異に満ちた多彩な世界!
高山羽根子さん推薦!!!
「犬種というものは多彩で、チワワと土佐犬は牛と馬より違う。
我々の傍にとても多彩な犬が在る、その驚くべき奇跡を細部から暴いてみせるスリリングな一冊」
フィルムアート社のウェブマガジン「かみのたね」で好評を博した《小説×写真》連載が待望の書籍化!!
メディア掲載
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雑誌『コマーシャル・フォト』2021年6月号
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雑誌『婦人画報』2021年8月号 評者:豊崎由美さん
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日本海新聞・大阪日日新聞 2021年5月2日 評者:水原涼さん
目次
1 犬は犬を嗅ぐ
2 犬を見ている犬を見ている犬
3 犬の首は太い
4 犬の尻尾が不規則に揺れている
5 犬の熱い舌
6 階段を下りられない犬
7 あおむけの犬
8 犬の温かい脇の下
9 犬の爪で地面が鳴る
10 犬があごを乗せる
11 耳が動く犬
12 犬たちの多彩な毛色と毛並み
本書に登場した映画とその中の犬たち
あとがきに代えて
プロフィール
[著]
太田靖久(おおた・やすひさ)
小説家/1975年神奈川県生まれ。2010年「ののの」で第42回新潮新人賞を受賞。著書に『サマートリップ 他二編』(すばるDigitalBook、集英社、2019年)、『ののの』(書肆汽水域、2020年)。文芸ZINE『ODD ZINE』を企画編集。古本にオリジナルの創作を載せた帯を付けて販売するブックマート川太郎の店主。Twitterで犬をめぐる自由律俳句を不定期につぶやいているほか、ブログ「いぬの看板」でさまざまな市区町村の犬の看板を紹介している。
[写真]
金川晋吾(かながわ・しんご)
写真家/1981年京都府生まれ。神戸大学卒業。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。作品集に『father』(青幻舎、2016年)。2010年三木淳賞、2018年さがみはら写真新人奨励賞受賞。近年の主な個展に「同じ別の生き物」(アンスティチュ・フランセ、2019年)、「長い間」(横浜市民ギャラリーあざみ野、2018年)など。