戦国時代初期、身体48箇所をなくして生まれた百鬼丸は、失われたパーツを取り戻すべく孤児どろろと共に妖怪退治の旅を続ける……。69年放映の幻の手塚治虫アニメ「どろろ」を愛する著者がその封印を解く、丹念な「どろろ」研究書。

目次

百鬼丸草紙
百鬼丸草紙縁起

一、弱法師百鬼
1. 何かがかぶさってくる
2. ぶっ壊れ百鬼と背骨の結ぼれ
3. 死霊憑きの謎々あそび
4. 電脳少年キーマル・ニッシェのはるかな旅立ち
5. 北向きの濡れ縁と悪い思い出、盥の内外
6. 田んぼでチャンバラ――水争い
7. よい子のみなさんへ――爐辺の昔語り
8. 若き弱法師の悩みーー大発作（グラン・マール）からの回復
かげみつの草紙

二、どろろ大一座ほげたら顛末記
1. 不知火ーーどろろ、盗難にあう
2. ほげたら道中
3. たのしい稼業、甘い日々
4. シナリオを書きながら――おっかちゃん死霊VSダッコちゃん死霊の実りなき諍いと実り多き融和
5. 視線のインプロヴィゼイション――ノタの失踪
6. 最後の月を照らし合わせて

三、無情峠の盗人たち
年表 I ――<どろろ><どろろと百鬼丸>の歩み
1. 四方山ばなし――原作祭司と鬼丸の船出
2. 宝島の大冒険王、女っ気ぬき刀と酒とチーズの日々ーー二百鬼丸のいる風景
3. 山上の対峙ーー火の番と双六をすること
アルバム――熱海の記念写真・白縫
年表 II ――どろろと百鬼丸のあゆみ
4. 外科医の誕生
5. BJにおける百鬼分散の三つの様態
6. 懐旧的（アナクロニック）オールスター・アクション四幕ーー九十九百鬼丸が事
アルバム――あれからずっと
7. ヒャッキー外科医（メッサー）の優雅な犯罪
百鬼丸さままいる
どろろ草紙