今宵の一献が心に沁みる、熱き杜氏たちのドラマ。
たどり着いた先に、愛と情熱が詰まっている!
近年のブームのみならず、”SAKE”として世界でも注目を集める日本酒。
本書は、その中でも高い人気を誇る5蔵の杜氏たちにインタビューを行い、
これまでの人生や酒造りについての想いをじっくりとお伺いしたものです。
そこには、家業を継ぐ上での苦悩や、思い描いていた「夢」からの挫折、
ストレスによる顔面麻痺など、多くの困難に見舞われながらも、
「いい酒を作りたい」という信念に突き動かされて生きている姿を見ることができます。
飲み手に寄り添い、地元に根ざした理想の味を求め、
試行錯誤の末に生み出された人気の銘柄はどのようにして出来たのか。
挫折や失敗を重ねても決して諦めない、人生を賭けて酒造りに挑んでいる様子は、
「日本人なら一度は日本酒を飲みたい」と思わせるだけのドラマがあります。
日本酒造りに愛と情熱を注ぎ、ものづくりをするという気概に満ちた、
今宵の一献が更に美味しく感じることができる一冊です。
[インタビュー]
「飛露喜」福島県・廣木酒造本店 蔵元杜氏 廣木健司さん
「天青」神奈川県・熊澤酒造 社員杜氏 五十嵐哲朗さん
「白隠正宗」静岡県・髙嶋酒造 蔵元杜氏 髙嶋一孝さん
「若波」福岡県・若波酒造 製造統括 今村友香さん、社員杜氏 庄司隆宏さん
「天の戸」秋田県・浅舞酒造 杜氏 森谷康市さん
☆全国厳選酒販店リスト&日本酒にまつわる用語解説つき
メディア掲載
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『AKITA RAIL TRIP』
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週刊ポスト 8月31日号「酒でも呑むか」 評者:大竹聡
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船橋よみうり新聞 8月11日号「本好きのイチオシ」 評者:「本toちば」代表・忽那泰三
「ただの日本酒事典ではなく、そこで働くヒトに焦点を当てることで蔵元のストーリーが生まれています」 -
日本農業新聞 6月3日号
「人生を懸けて酒造りに挑む様子から、日本酒というものを再発見できるだろう」 -
産経新聞 4月15日号 評者:明野照葉
「何より素晴らしいのは、既存の美酒に触発されたといっても、誰もが、その後追いをしていないこと。(中略)6人の語りは一冊通して読んで違和感がない。」 -
サンデー毎日 4月29日増大号 評者:岡崎武志
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料理通信 2018年6月号
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pen 18年5/1号
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あまから手帖 6月号
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北東北エリアマガジン ラ・クラ18年5・6月号
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dancyu 5月号
「日本酒を飲みながら読み進めたい」
目次
廣木健司|飛露喜
恵まれた出会いがあったからこそ、
そこで出会えた人たちに恥ずかしくない酒造りがしたい。
恥ずかしくない人生にしたい
五十嵐哲朗|天青
昔の杜氏は失敗しないことが、蔵元から与えられた命題だった。
いまのうちの蔵の空気感は、「失敗したら、自分でリカバリーしろよ」なので、
失敗を恐れる必要はない。おかげで遊び心も生かせます。
髙嶋一孝|白隠正宗
海外料理と日本酒のペアリングを考えるより、
日本各地の伝統的な食べ物と日本酒を燗で楽しむ文化を発信するほうが、
グローバルだと思うんです。
今村友香+庄司隆宏|若波
変えることにはリスクを伴う。でも留まることは退化です。
好奇心を持って変えていくことで、新しい芽生えがある。
落ち込むことがあっても、信念を持って待てば、必ずタイミングが来る。
ピンチはストーリーになるんです。
森谷康市|天の戸
理屈から入るんでなく、身体で覚えて、熟練しなければできない仕事がある。
根気よく続けてないと見えない景色がある。
日本酒入門
そもそも“日本酒”って何?
日本酒ができるまで
日本酒を知る基本的な用語
5蔵の日本酒を扱う、全国酒販店リスト
編著者あとがき
酒蔵情報
プロフィール
[著]
山同敦子(さんどうあつこ)
食と酒のジャーナリスト、酒ノンフィクション作家。JSA認定ソムリエ、SSI認定唎酒師。
長野県原産地呼称管理制度における日本酒および焼酎官能審査委員。薩摩大使。
東京生まれ、大阪育ち。上智大学文学部卒業。新聞社、出版社を経て、酒蔵を訪問したことをきっかけにフリーランスに。以後、土地に根ざした酒と食文化をテーマに酒蔵や焼酎蔵、ワイナリー、飲食店などの取材を続けている。
著書に『愛と情熱の日本酒~魂をゆさぶる造り酒屋たち』(ダイヤモンド社、筑摩文庫)、『極上の酒を生む土と人 大地を醸す』(講談社+α文庫)』、『めざせ! 日本酒の達人――新時代の味と出会う』(ちくま新書)、『日本酒ドラマチック 進化と熱狂の時代』(講談社)ほか。高校と大学で写真部に所属、著作のほとんどは写真も担当している。