
土居伸彰=著
四六判・上製|400頁|定価:2,800円+税|ISBN 978-4-8459-1628-3
世界の短篇・インディペンデントアニメーションの動向に精通し、理論と実践両面においてその最前線に立つ気鋭の論客による、渾身の現代アニメーション論かつ「アニメーション正史」への挑戦の書。
◆パブリシティ情報
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・表象文化論のニューズレター「REPRE」にてご紹介いただきました!
評者は三輪健太朗さん。http://www.repre.org/repre/vol30/books/sole-author/doi/
・日本アニメーション学会主催「日本アニメーション学会賞2017」を本書が受賞しました!
詳細はこちら "http://www.jsas.net/prize/JSAS_Prize2017_release_20170623.pdf
・「CULTURE Bros.」(Vol.6)にて、土居伸彰インタビューが掲載されました。
〈“個人的”なアニメーションの時代〉
さらには、同誌にて松江哲明監督の書評も掲載されております。
〈ドキュメンタリーもアニメーションも世界を描く選択肢の一つにすぎない〉
・「美術手帖」(2017年3月号)にてご紹介いただきました。
・「キネマ旬報」(2017年2月上旬号)にてご紹介いただきました。
〈アニメの「原形質性」の輝き:評者 大久保清朗さん(映画評論家)〉
・「CINRA.NET」にてご紹介いただきました。
http://www.cinra.net/news/20161218doinobuaki
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◆本書の内容を凝縮した2つのテキストを特別公開!
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・著者・土居伸彰によるレジュメはこちら
kojinteki-na-harmony_resume.pdf
・あとがき全文はこちら
kojinteki-na-harmony_afterword.pdf
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巨匠ユーリー・ノルシュテインの代表的作品『話の話』を糸口に、個人(インディペンデント)作家たちの創造性の系譜と達成を読み解き、初期アニメーション〜ディズニー、アニメーション・ドキュメンタリーや世界の長編アニメーション、デジタル時代の新たな原理、さらには宮崎駿・高畑勲など現代日本のアニメにまで射程は及ぶ、「アニメーション正史」への挑戦の書。
さまざまな潮流との接続のなかで新たな「アニメーション」の輪郭を引き直し、その現在と全貌、未来の道行きをも明らかにする独創的なアニメーション史、堂々の刊行!
★ ユーリー・ノルシュテイン監督特集上映が決定!
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《監督生誕75周年企画》
「アニメーションの神様、その美しき世界」
©2016 F.S.U.E C&P SMF
2016年12月10日(土)より、イメージフォーラム(渋谷)ほか、全国順次公開!
http://www.imagica-bs.com/norshteyn/
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第0章 『話の話』という「謎」
『話の話』という謎めいた作品
本書のアプローチ──『話の話』を国際的な個人作家の文脈で考える
本書のねらい──「個人的な」作品をベースにアニメーションの歴史を再編する
第1章 「われわれのすべてが自分の木々をもっているのです」
「アニメーション映画」の想像力
「違ったふうに」世界を感じる
アニメーションの起源を探る──「アニメーション映画」の誕生と発展
「アニメーション映画」の堕落と忘却
フレームの「間」に生まれる「個人的な」時間
第2章 「すべての文明から離れた隠れ家へ…」
「アニメーション映画」の小さな革命
ノルシュテイン作品における取り残された場所
アニメーションの現実変革
「アニメーション映画」とディズニーのパラレル
「アニメーション映画」の社会性
世界の片隅に生まれる刹那の「永遠」
第3章 「私は現実から書き写すのだ…」
『話の話』とデジタル・アニメーションの不安定な現実
「書き写す」詩人
「原形質性」再考
デジタル・ロトスコーピングと不安定な現実
流動する記憶とアイデンティティ
第4章 「メタファーは世界の扉を開け放つ」
アニメーションの原形質的な可能性
フレームの「向こう側」
アニメーションを「芸術」とするために
他者に宇宙を見いだす
幽霊たちの視線を感じる
幻視者の瞳
結論
註
あとがき
フィルモグラフィー 参考文献 索引
【著者】
土居伸彰 (どい のぶあき)
1981年東京生まれ。アニメーション研究・評論。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。株式会社ニューディアー代表取締役、新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター。ユーリー・ノルシュテインをはじめとした世界の短篇・インディペンデント作品を中心としたアニメーションの理論的・歴史的研究をするかたわら、執筆、講演、キュレーション、上映企画、劇場用配給等を通じて、国内外の優れた作品の紹介を行っている。
終了しました。多数のお客様のご来場、誠にありがとうございました。
土居伸彰 新著『現代アニメーション入門(仮題)』執筆のための準備レクチャー 5月15日(月)・5月23日(火)
【概要】
フィルムアート社から今夏出版予定の土居伸彰氏の新著『現代アニメーション入門(仮題)』執筆のため、準備レクチャーを開催します。今回の書籍は、世界のアニメーションの現状についてのマッピングを共有し、いまだに旧来的なものに留まっているように思われる日本国内でのアニメーションに対する認識をアップデートすることで、これからのアニメーションについての見取り図を提示する本となります。現代アニメーションの最前線を分け入る気鋭の論客の新たな試みです。
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「アニメーションは変わる」。
本書のテーマを端的に表わすとこのような言葉になるでしょう。
制作におけるデジタル化や動画サイトの登場といった環境的な変化とそれがもたらす新たな構造について語られる本であり(アニメーションをめぐる環境の変化の側面)、また、同時に、前著『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』 においてすでに示された「個人的」「原形質性」といった概念を、本書では商業・非商業作品を超えてさらに幅広く適用させることを試み、アニメーション評論・批評にもアップデートを図る本になります(アニメーション表現の変化という側面)。
どちらの側面にとっても、2016年の日本におけるアニメーションの盛り上がりは、大きなトピックとなるでしょう。
本イベントは、『現代アニメーション入門(仮題)』執筆のためのベースとなるべきテーマを大きく2つに分けて土居伸彰氏がレクチャーするものです。
2回のレクチャーはそれぞれ別の切り口からのものとなるので、2回ともに出席すれば来たるべき書籍の全貌を把握することができるでしょうし、どちらか1回のみ参加いただくのでも十分にお楽しみいただけるはずです。また、各日とも講演の後には比較的長めの質疑応答の時間を設けます。そこでの内容も当然のことながら来たるべき書物には反映されてくるでしょう。是非ともこの「現代アニメーションをとらえなおすための新しい試み」に、影響を及ぼしに来てください。
●第1回 アニメーションの現状について、環境の変化という側面から把握する
講師:土居伸彰
2017年5月15日(月)
19:00-21:30(開場18:30)
会場:恵比寿・amu
料金:2,000円
予約方法:Peatix
※定員(30名)に達した場合、受付を締め切らせていただきます。
詳細はこちらへ:http://www.a-m-u.jp/event/201705_gendaianimation.html/
●第2回 アニメーションの現状について、表現の変質という側面から把握する
講師:土居伸彰
2017年5月23日(火)19:00-21:30(開場18:30)
会場:三鷹・SCOOL
料金:2,000円
予約方法:contact@newdeer.netまで、件名「5/23レクチャー」、本文に「お名前」「電話番号」「参加人数」をご記入のうえ、メールをお送りください。
※定員(30名)に達した場合、受付を締め切らせていただきます。
詳細はこちらへ:http://scool.jp/event/20170523/
土居伸彰=著
高瀬康司=編著 片渕須直、京極尚彦、井上俊之、押山清高、泉津井陽一、山田豊徳、山下清悟、土上いつき、土居伸彰、久野遥子、藤津亮太、石岡良治、渡邉大輔、泉信行、古谷利裕、吉村浩一、福本達也、原口正宏、吉田隆一、氷川竜介=著
石岡良治、三浦哲哉=編著
平倉圭、土居伸彰、入江哲朗、畠山宗明=著者
石岡良治|著
昼間行雄+権藤俊司編
叶精二 著
有馬哲夫著