世界へひらくJAPAN FASHION

本当のクール・ジャパンをつくる人たち

深町浩祥=編
新井千栄子/黒田清子/針生拓郎/西谷真理子=著
発売日
2011年9月16日
本体価格
2,200円+税
判型
四六判・並製
頁数
248頁
ISBN
978-4-8459-1173-8
Cコード
C0063
備考
品切

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無名という個性、
素材のよさ、
高度な編集力

日本の価値と美意識が、世界に発信できるファッション文化として注目されている。長くデザイナー中心主義だと思われてきたファッション業界の裏側で、どんな職能が、どのように仕事をしてきたか。
クリエイティブな仕事を現場で支え続ける裏方の職能──「モデリスト」「モデル」「マーチャンダイザー」「編集者」「テキスタイル企画」に携わる5人が、これからの日本発信のファッションの在り方を考えるため、その戦略や方法論を語る。
■クリエイティブ・スペース「amu」で5回に渡って開催された
イベント「これからのJAPAN FASHION」を書籍化

日本のファッションは決して派手ではありません。しかし、世界の市場に独自のポジションを築いています。それはなぜか。ファッション業界の成功の秘訣を探ることで、日本の文化を世界に向けたビジネスにするヒントが見えてくるのです。
──(本書 序文より)

目次

■ Chapter1 モデリストは「個性のない個性」を生かす  新井千栄子
ファッションにおけるミケランジェロである/マルチリンガルな翻訳者/多元的なバリューを理解する能力/日本人が持つ技術的センスを生かしている/モデリストはホスピタリティの精神を持っている
■ Chapter2 「無」となり、世界の美意識を変える  黒田清子
ファッションモデルは“アネモイ―風―”である/ファッションモデルは戦士である/日本人モデルは世界の美意識を変える/日本人モデルはライフスタイルの象徴である/すべての人がファッションモデルである
■ Chapter3 ライフスタイルを提唱し、ビジネスにする  針生拓郎
ファッション=アパレル(服)ではない/ブランドとはコンセプトとトレンドのバランスである/デザイナーだけが流行を創っているのではない/ブランドは消滅した/“アイデンティティーズ”をビジネスにする
■ Chapter4 メディアを通して、服に言葉を与える  西谷真理子
女性像ではなく人間像を作る/もっと言葉を、もっと詩を/デザイナーはマルチプルである/プロの素人化、素人のプロ化が起きている/リアルとヴァーチャルを結びつけるメディア
■ Chapter5 テキスタイルから宇宙を生み出す 深町浩祥
テキスタイルはファッションの原点である/テキスタイルがデザインを生み出す/テキスタイル業界がファッション業界をリードしている/テキスタイルは「ローカリティ」から生れる/テキスタイルは、他業種とリンクして発展する

プロフィール

[著]
新井 千栄子(あらい・ちえこ)/モデリスト
日本女子大学、バンタンキャリアスクール卒。クラシックバレエの衣装から洋服を設計する職業に惹かれる。パタンナーとして国内大手アパレルメーカーを経て渡仏。パリにて複数のアトリエにてモデリストとして活躍。そこでさまざまなティストを経験。帰国後、国内ブランドのパリコレクションに参加。ウエディングドレス、カジュアルブランドを経て、現在(株)A-net Plantationのパタンナー。

黒田 清子(くろだ・きよこ)/ファッションモデル、ビューティコンサルタント
日本のスーパーモデルの草分け。デビュー以来、20年以上、第一線で活躍。ひとつでも出演すればモデルとしての格が上がるとされた、イヴ・サン=ローラン、クリスチャン・ディオール、ピエール・カルダンの日本におけるショーにすべて参加。さらに、シャネル、ジバンシー、ヴァレンティノ、ニナ・リッチ、フェレ、フェンディほかのショーに出演。モデルとしてトワル、フィッテイングを通して世界的なデザイナーと服作りに関わる。現在、ブライダリウム ミュー マーケティングディレクターを務めるほか、プロのモデル養成、企業向けビューティコンサルタントとして活躍する。

針生 拓郎(はりう・たくお)/マーチャンダイザー
1962年宮城県生まれ。1985年文化服装学院マーチャンダイジング科卒。(株)ワイズ等を経て1991年(株)サンエーインターナショナルにて沢田みゆき氏の「ナチュラルビューティー」にマーチャンダイザーとして参画。「ナチュラルビューティーベーシック」をディレクターとして立ち上げる。デザイナー 徳永俊一氏の(株)エステスに参加、元伊勢丹バイヤーの藤巻幸夫氏が合流し、3人を中心にブランドビジネスに当たる。その後独立し、(有)セレストを設立。専門店、百貨店、量販店等のブランド・マーチャンダイジングのプロデュースを行い現在に至る。

西谷 真理子(にしたに・まりこ)/編集者、「ハイファッション・オンライン」チーフディレクター
1950年兵庫県生まれ。東京都立大学人文学部仏文科卒。大学時代に手にした「ハイファッション」の写真に惹かれ、1974年文化出版局入社。「装苑」、「ハイファッション」、「元気な食卓」の各編集部に所属。1980年から82年にかけてパリ支局勤務。パリコレを見て、ファッションが人を感動させ得ることを知る。コムデギャルソン、ヨウジヤマモトのパリデビューも目撃。1998年から2010年までハイファッション副編集長として、おもに特集やカルチャーページの編集に関わる。雑誌休刊後は、2010年4月にスタートした「ハイファッション・オンライン」チーフディレクターとなる。同年11月からは、3331 Arts Chiyoda内の後藤繁雄主宰の編集の学校Super Schoolで「ファッションを記述する」という講義を担当。

深町浩祥(ふかまち・ひろよし)/テキスタイル企画
ファッション企画会社にてテキスタイル企画開発業務、地域活性化事業、婦人雑貨の輸入販売、ファクトリー系・百貨店系ブランドの企画に携わる。2005年独立。メタアート・ジャパン代表。東京造形大学非常勤講師。研究分野はメタ・ファッション。訳著に『ファッションデザイン 101のアイデア』(フィルムアート社)。