子どもの創造力スイッチ!

遊びと学びのひみつ基地CANVASの実践

石戸奈々子=著
発売日
2014年2月24日
本体価格
1,300円+税
判型
四六判・並製
頁数
272頁
ISBN
978-4-8459-1315-2
Cコード
C0037
備考
品切

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「かんじる→かんがえる→つくる→つたえる」のスパイラルを起こす=夢をかなえる力がつく!

イマジン&リアライズ。

創造力を持ち続け、未来に活躍できる子とは?
“デジタルネイティブ”たちに本当に必要な学び方とは?

いま、進化する世界の教育のなかで、日本でも、子どもをとりまく「学びの環境」が変わってきています。1人1台のタブレットが支給される学校の授業、カーンアカデミーの広がり、産学官の学びの連携プロジェクト……。

本書では、フラットでオープンなMITメディアラボの環境を手本に、世界中をまわり「チルドレンズ・ミュージアム」を見てきた著者が、子どもの創造力と表現力のためのNPO法人「CANVAS」を立ち上げてから11年、どのように、子どもたちの興味・主体性を引き出せる場作りに奔走してきたかを紹介しています。

アーティスト、学校の先生、美術館・博物館関係者、大学関係者、企業、行政、たくさんの方々との協働の中で生まれた豊富すぎる具体例をもとに、これからの子どもたちにとって必要な「新しい学び方」とその視点を提案します。

お母さんお父さんにもできる、子どもの好奇心や自発性を育てるための環境づくり、場づくりがわかる一冊です。

推薦コメント

東京大学総長顧問|第28代東京大学総長 小宮山 宏氏 推薦!!!
開成中学・高等学校校長|東京大学名誉教授 柳沢 幸雄氏 推薦!!!
立命館大学 教育開発推進機構 教授(立命館小学校校長顧問)|文部科学省 中央教育審議会 教育課程部会委員|大阪府教育委員会委員長|NPO法人日本教育再興連盟 代表理事|徹底反復研究会代表 陰山 英男氏 推薦!!!
株式会社ベネッセコーポレーション ベネッセ教育総合研究所理事長 新井 健一氏 推薦!!!
面白法人カヤック 代表取締役 柳澤 大輔氏 推薦!!!
慶應義塾大学教授 中村 伊知哉氏 推薦!!!
株式会社ジャストシステム ライセンス事業部 企画部部長 石沢 朋氏 推薦!!!
慶應義塾横浜初等部主事 近藤 由紀彦氏 推薦!!!
千葉市科学館 プロジェクト・アドバイザー| 日本ミュージアムマネージメント学会・副会長|日本サイエンスコミュニケーション協会・理事|元千葉県教育委員会・総合教育センター・カリキュラム開発部長 高安 礼士氏 推薦!!!
吉本興業株式会社 代表取締役社長 大﨑 洋氏 推薦!!!
奧野総合法律事務所・外国法共同事業 遠藤由紀子氏 推薦!!!

「目先の受験を突破する以上に大事なことがある。知識は簡単に調べることが出来るインターネット時代に、知識の記憶を超える、考える力、自主性を育てる、逆転授業やワークショップの実践、「一生モノの自信をつける」学びのヒントがあふれている一冊。」
開成中学・高等学校校長 東京大学名誉教授 柳沢 幸雄氏

「石戸さんの教育へのアプローチは、子どもたちの心の中にある際限のない創造性をデジタルを通じて形にしています。学校という枠を超えた新しい教育の可能性を感じさせてくれる1冊になっています。」
徹底反復研究会代表 陰山 英男氏

「教授方法にも多様性を出すことで多様性のある人材が生まれ、世界は進化する。」
面白法人カヤック
代表取締役 柳澤 大輔氏

「子どもの創造力を育む。子どもが未来を創る。一貫して石戸さんはそれを推し進めてきた。そして、次々と実現させてきた。今日も運動している。明日も挑戦するはずだ。その理念、情熱、行動が、宝箱のような本に結実した。ぜいたくで、まぶしい。教育、アート、文化、技術、社会起業・・そのエキスが詰まった贈り物ですよコレは。」
慶應義塾大学教授 中村伊知哉氏

「21世紀のグローバル社会を生きる子どもたちには、創造力やコミュニケーション力などの「見えない学力」が求められる。しかし、いままでの知識習得型教育では太刀打ちできない。この本は見えない学力の学び方を示している。子どもの可能性は無限大だ!そう実感できる取り組みがたくさん詰まった一冊である。」
株式会社ジャストシステム ライセンス事業部 企画部部長 石沢朋氏

「子どもは遊ばなければ成長できない。遊びこそが学びなのだ。本書には、様々な場と道具を駆使してこどもの知的好奇心や遊び心に働きかける工夫が満載だ。」
慶應義塾横浜初等部主事 近藤由紀彦氏

「理論と実践の間に立つ人々にとって有益な情報が満載!! 科学館や学校の学習活動にとっての今日的な課題は、「社会の関係性」である。本書は、単なるITと芸術の融合活動の実践事例の紹介ではなく、幅広い視点から考え出された「新しい学び」の提案書である。至る所で根拠を示す文献や政策もきちんと書かれており、特に学習指導要領との関係も述べられているのも心強い。その点で、子育てと子どもの学びに深い関心のある方々への最適なガイドブックであることを越えて、教育のプロが見ても新たな視点を得ることのできる筋の良い本となっている。新しい方向性を求める今日の日本的な意味で、有益な情報が満載の本であることを保証します。」
千葉市科学館 プロジェクト・アドバイザー 高安 礼士氏

「ほんとうの自分を見つめられる子供がたくさん育つように。それから日本がよき交りと学びの国になりますように。」
吉本興業株式会社 代表取締役社長 大﨑 洋氏

「子どもが自分で思考し、物事を柔軟に解決する力をつけるために、家庭がどのようなサポートをしていけばよいか、具体的なイメージがわきました」
奧野総合法律事務所・外国法共同事業 遠藤由紀子氏

メディア掲載


目次

まえがき

PART.1 子どもの創造性を育むために
1 理想的な学び場、MITメディアラボとの出会い
オープンでデザイン性の高い空間/「ひらめいたらすぐにつくれる」環境/多様で深い専門性の共同/フラットな関係で学び合う
2 新しいアイデアを形にできる環境とは?
「デモか死か」……非常識に挑戦し続ける/テクノロジー、アート、子ども/デジタルキッズのための環境をつくりたい
3 進化する世界の教育
学びの在り方が変わる/「反転授業」と「カーンアカデミー」の広がり
4 「21世紀を生き抜く」力
国際化・情報化社会の中で/OECD・EUの定義/実践力・思考力・基礎力……日本の「生きる力」
5 子どもにも大人にも大事な10の視点
「かんじる→かんがえる→つくる→つたえる」のスパイラル/(1)学び方を学ぶ/(2)楽しく学ぶ/(3)本物と触れる/(4)協働する/(5)教え合い学び合う/(6)創造する/(7)発表する/(8)プロセスを楽しむ/(9)答えはない/(10)社会とつながる
6 子どもの創造力と表現力のNPO「CANVAS」
場所、技術、ノウハウ、道具を提供する「下支え役」として/地球規模での表現力、コミュニケーションを
7 2020年の学校
情報化時代における寺子屋の実現を/デジタルキッズのある1日/詰め込み・暗記型から、思考・創造・表現力へ
8 デジタルネイティブの学び方
板書は写メ、情報共有はevernoteで/驚異的なプレゼンテーションを可能にしたネットの力/プログラミング、アニメ制作からベンチャー企業立ち上げまで/ネットで勉強できる通信制の高校
9 デジタルでどんな授業ができるのか
東京都港区青山小学校の場合/算数の授業に見せて、情報リテラシーを学ばせる/動き始めた教育情報化/アナログとデジタル、それぞれを使いこなす

PART.2 新しい学びの場を考える・つくる
1 世界のチルドレンズ・ミュージアム
遊びと学びの秘密基地
◉世界のチルドレンズ・ミュージアム
ニューヨーク チルドレンズ・ミュージアム・オブ・ジ・アーツ/サンフランシスコ チルドレンズ・クリエイティビティ・ミュージアム/ミュンヘン チルドレンズ・ミュージアム/ウィーン ZOOM チルドレンズ・ミュージアム/アムステルダム 熱帯博物館(KIT)付属子ども博物館/メキシコ パパローテ
2 創造的な学びに必要な10個の「つくる」
(1)場をつくる/(2)プログラムをつくる/(3)教材をつくる/(4)ツールをつくる/(5)人材をつくる/(6)空間をつくる/(7)拠点をつくる/(8)まちをつくる/(9)環境をつくる/(10)未来をつくる
3 学校での学び、家庭での学び、社会での学び
ワークショップとは何か/主体的・協調的・創造的な学び/学校教育参入へのハードル
4 親がファシリテーターになる
子どもの興味と主体性を引き出す/目標を見つける手伝いをする/「考えのプロセス」の振り返りをする質問を/同じ目線の高さに合わせる/「答え」ではなく「きっかけ」を提供する/子どものやりたいことをまず受け入れる/効果的な問いかけをする/創作意欲がわきやすい場や雰囲気をつくる/時間の感覚を意識する/自分も楽しむ
◉新しい学びの場 実践例
大学を子どもに開放する/企業が学びの場をつくる/表現資産を素材にする/プロのパフォーマーが一緒につくる/子どもが街をジャックする/図工の時間を拡充する/地域が育む/放課後をつくる時間にする/ワークショップをパッケージ化する/技術と文化を組み合わせる/地域で地域を学ぶ

PART.3 子どもとつくる未来 〜CANVAS11年間の試みの中で〜
1 世界最大の創作イベント、ワークショップコレクション
「みんなでつくる」というテーマ/創造性、時代性、独自性の観点
◉ワークショップ
子どもだけのミュージアム ─素材とツールがあればつくれる/おとコトひろば ─ネットの広場で協働する/コマ撮りアニメ ─デジタルで世界とつながる/美術館が飛び出す ─国宝『雲龍図』を自分でアレンジする/プログラミングでつくって学ぶ ─Learn to code to Learn/DJキッズドリーム ─編集力をきたえる/tap*rap しりとり ─デジタルえほんを自分でつくる
2 未来を想い描く
日本中の子どもたちをクリエイティブに/子どもならではの力/新未来学

おわりに

プロフィール

[著]
石戸奈々子
NPO法人CANVAS理事長/株式会社デジタルえほん代表取締役。東京大学工学部卒業後、マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員研究員を経て、子ども向け創造・表現活動を推進する NPO「CANVAS」を設立。これまでに開催したワークショップは 2000回、約30万人の子どもたちが参加。実行委員長をつとめる子ども創作活動の博覧会「ワークショップコレクション」は、2日間で10万人を動員する。その後、株式会社デジタルえほんを立ち上げ、えほんアプリを制作中。総務省情報通信審議会委員、慶應義塾大学特任准教授などを兼務。著書に「デジタル教科書革命」、「デジタルサイネージ戦略」など。デジタルえほん作家&一児のママとしても奮闘中。