「死なないために」とはどういうことなのか?
死すべき存在である人間の運命に戦いを仕掛けた
荒川+ギンズの思考に迫る、22世紀の身体論。
荒川修作没後10年、今なお刺激に満ちた現在進行形の彼らの思想を再発見していく画期的論集。
「人間は死なない」──死と生命をめぐる独自の発想と思考から、数多くの鮮烈な言葉を残した荒川修作+マドリン・ギンズ。「三鷹天命反転住宅」や「養老天命反転地」をはじめとする彼らの作り上げた様々な空間は私たちの五感や認識のあり方に大きく揺さぶりをかける。
不確かな時代であるがゆえの、身体への意識と関心の高まりにおいて、荒川+ギンズの思想は多くの発見や刺激を私たちに与えている。
死すべき存在でありながら、生命を消滅させないという矛盾を荒川+ギンズはどのように乗り越えようとしたのか。
人間の運命に戦いを仕掛け、運命を根底から覆す「天命反転」を企てた、今なお/今こそ現在進行形というべき荒川+ギンズの思想と実践を、身体論を軸として、哲学、建築、美術、心理学、教育学などさまざまな専門分野から再検討する。それとともに荒川+ギンズ関連の展覧会、パフォーマンスなどの近年のプロジェクトを包括的に紹介する。
☞三鷹天命反転住宅の現/元住民(独立研究者・森田真生、映画監督・山岡信貴、建築家・辻真悟)によるエッセイを収録。
☞〈初の試み!〉三鷹天命反転住宅に住む家族が、名古屋市外にある荒川+ギンズの構想を元にした志段味循環型モデル住宅に住む家族を訪ねる座談会を実施。
☞荒川+ギンズの思想と実践に様々な専門分野から検討を加える研究論文を収録。
☞荒川+ギンズに関連する最新のアート・プロジェクトを包括的に紹介。
☞マドリン・ギンズが最晩年に取り組んでいた遺稿『ALIVE FOREVER, NOT IF, BUT WHEN』を紹介。
☞荒川+ギンズ生前のNYオフィス書棚写真公開。
「人は死ななくなる」「死ぬのは法律違反だ」と主張しつづけた荒川修作は、2010年に亡くなった。『ALIVE FOREVER, NOT IF, BUT WHEN』という著書を執筆しながら、公刊することなくマドリン・ギンズは2014年この世を去った。死すべき運命を根底から覆す「天命反転」を企てた二人の死を、私たちはどう受けとめたらいいのだろうか。
彼らが遺した多くの作品、彼らが語った思想は、今も私たちに強く働きかける。美術館で二人の作品を観て、あるいは奈義町、養老町、三鷹市にある建造物を通して、彼らがやり遂げたかったことを、身をもって体験する。全身で彼らの主張を感じる。荒川+ギンズに関心をもつすべての人にとって、二人は生きているし、永遠に生きつづけている。彼らはすでに天命反転を達成しているのだ。
こんな月並みなことを言って、済まされるわけがない。これを聞いた荒川は「きみたちの常識や倫理では、ぼくの言っていることは少しもわからない」と私たちを叱責しだすことだろう。荒川+ギンズの理論と実践に、私たちは総力戦を挑まなければならない。ちょうど彼らが人間の運命に同様の戦いを仕掛けたように。二人の絵画を身体全体で受けとめること。二人の建築物のなかで光、音、匂い、気配と一体になること。二人の言葉に浸りきること。荒川+ギンズの挑戦の意味を考えるためには、全身で全方向的なアプローチをする必要があるだろう。
(三村尚彦、門林岳史「あとがき」より)
メディア掲載
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「AXIS Web Magazine」にてご紹介いただきました。
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「CINRA」にてご紹介いただきました。
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「図書新聞」にて書評を掲載いただきました。(評 大崎晴地さん)
「ぼくが、そう、マドリン・ギンズも言い始めたけど、建築的身体を作るっていうことは要するにお化けを作るってことなんだ。私の延長になるお化けを。僕はそれができるってことが分かったんだ。いいか、生命は見つけるものじゃないんだよ、作り上げるものなんだよ。」──荒川修作
目次
[巻頭・口絵]
天命反転する場所
〈テキスト〉黄色い球体、ご機嫌いかが?──荒川+ギンズとともに天命反転する(レンスケ・マリア・ファン・ダム)
荒川修作、マドリン・ギンズ 追悼文(磯崎新)
荒川修作 無明の境地をさまよった人
マドリン・ギンズ コトバにならないコトバの交信
■第1部 天命反転住宅の経験
・ブランキーまたはチェ・ゲバラ──ARAKAWA + GINSに寄り添って(本間桃世)
・天命反転+マインドフルネス!──荒川+ギンズの天命反転思想を体験から読み解く(小室弘毅)
[座談会]
天命反転座談会 三鷹の住民が志段味を訪れる(構成=門林岳史)
[三鷹天命反転住宅の(元)住民から]
・天命反転住宅の子(森田真生)
・反転住宅を受けとめること(山岡信貴)
・OTP被検体 No.006A号に関する居住実験記録 中間報告書(概要版)(辻真悟)
[センターカラー]
ARAKAWA+GINSの書棚
〈テキスト〉Rrrrreading ハウストン通西124番の本棚(ST・ルック)
■第2部 22世紀の身体論
・仮説としての荒川+ギンズ──『建築する身体』の切り閉じ(三村尚彦)
・「臨床的手続き」としての建築とその使用法——ジェンドリンと荒川+ギンズ(岡村心平)
・ヘレン・ケラー経験はアラカワ作品をどう見せるか——ウィリアム・ジェイムズから示唆を得る(染谷昌義)
・荒川+ギンズ〈が〉「死なないために」(村川治彦)
・ARAKAWA+GINS「から/に向けて」の「社会/技術」批判(稲垣諭)
■第3部 オンゴーイング・荒川+ギンズ
・メイキング・オブ・アラカワ展@Gagosian NY(アマラ・マグローリン+手塚美和子)
・「荒川修作+マドリン・ギンズ——永遠の傾き」展
〈テキスト〉 《問われているプロセス/天命反転の橋》一九八七‐八九(アイリーン・ソヌ)
・都市計画の模型──受容論としての《養老天命反転AR》(伊村靖子・松井茂)
[小特集]ネオン・ダンス《パズル・クリーチャー》
ディレクターの言葉(エイドリアン・ハート)
鑑賞者の経験(門林岳史)
ダンサーの経験(木田真理子)
・DOVER STREET MARKET NEW YORKと私と荒川修作+マドリン・ギンズ(小石祐介)
・資料紹介 マドリン・ギンズ遺稿『ALIVE FOREVER, NOT IF, BUT WHEN』(門林岳史)
[巻末資料]
編著者略歴/執筆者・訳者略歴
荒川修作+マドリン・ギンズ関連主要日本語文献一覧(作成゠松田剛佳、門林岳史)
プロフィール
[編著]
三村尚彦(みむら・なおひこ)
関西大学文学部哲学倫理学専修教授。専門は現象学、現代哲学、哲学的身体論。著書に『体験を問い続ける哲学 第1巻 初期ジェンドリン哲学と体験過程理論』ratik、2015年)、訳書にベルンハルト・ヴァルデンフェルス『経験の裂け目』(共訳、知泉書房、2009年)、論考に「建築する身体」と「ランディング・サイト」『関西大学東西学術研究所紀要』第50号、2017年などがある。
門林岳史(かどばやし・たけし)
関西大学文学部映像文化専修准教授。専門はメディアの哲学、映像理論。著書に『ホワッチャドゥーイン、マーシャル・マクルーハン?──感性論的メディア論』(NTT出版、2009年)、訳書にロージ・ブライドッティ『ポストヒューマン──新しい人文学に向けて』(監訳、フィルムアート社、2019年)、論考に「ヘレン・ケラーになるために──荒川修作と共感覚」(北村紗衣編『共感覚の地平──共感覚は共有できるか』電子書肆さえ房、2012年)など。
[著]
[巻頭・口絵1]
レンスケ・マリア・ファン・ダム(Renske Maria van Dam)
建築家、実践に根差した研究者。ベルギー・ブリュッセルのルーベン・カトリック大学ラディカル・マテリアリティ・リサーチ・グループ(Radical Materiality Research Group)メンバー。オランダ王立芸術アカデミー・アートサイエンス学部、ハーグ王立音楽院講師。
大貫菜穂(おおぬき・なほ)
現在、京都造形芸術大学、神戸松蔭女子学院大学非常勤講師。立命館大学生存学研究所客員研究員。専門は表象論や美学からの身体改造論および装飾研究、身体論。訳書にロージ・ブライドッティ『ポストヒューマン──新しい人文学に向けて』(共訳、門林岳史監訳、フィルムアート社、2019年)、共著に『傑作浮世絵コレクション 歌川国芳──遊戯と反骨の奇才絵師』(分担執筆、河出書房新社、2014年)など。
磯崎新(いそざき・あらた)
建築家、都市デザイナー。1931年大分県生まれ。丹下健三に師事し、東京大学大学院建築学博士課程を修了。1963年磯崎新アトリエ設立。半世紀以上にわたり国際的な建築家として活動し、また、世界各地の建築展や美術展にてキュレーションやコンペティションの審査を務める。ハーバード大学、コロンビア大学などで客員教授を歴任。建築の枠を超えた横断的プロジェクトを組み立て、多くの理論的著作も発表する。2019年プリツカー賞受賞。
[第1部 天命反転住宅の経験]
本間桃世(ほんま・ももよ)
荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所(Coordinologist, Inc.)代表。Reversible Destiny Foundation(荒川+ギンズ財団、ニューヨーク)理事。武蔵野美術大学卒業後、国際機関、NGOを通じて美術教育、中米・カリブ地域の美術研究、文化交流の仕事を続けるなか、1999年に荒川修作と出会う。2002年に荒川修作+マドリン・ギンズの東京事務所を開設、二人の財団本部(ニューヨーク)と連携を図りつつ、主に日本国内での荒川+ギンズの活動を多方面から支える。
小室弘毅(こむろ・ひろき)
関西大学人間健康学部准教授。専門はホリスティック教育学、教育方法論、ソマティック心理学。共編著に『ワークで学ぶ教育の方法と技術』(ナカニシヤ出版、2019年)、論考に「修養と身体」(公益財団法人野間教育研究所紀要第51集『人間形成と修養に関する総合的研究』、2012年)、「『しない』をする教育——身体心理療法ハコミの逆説の原理と技法から」(『ホリスティック教育研究』第17号、2014年)など。
松田剛佳(まつだ・たけよし)
荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所、三鷹天命反転住宅支配人。明治学院大学経済学部卒。2002年より荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所に参加。日本国内における荒川+ギンズに関わる展覧会や出版、三鷹天命反転住宅を使ったイベントの企画立案、建物運営などに携わる。
森田真生(もりた・まさお)
1985年、東京都生まれ。独立研究者。東京大学理学部数学科を卒業後、独立。現在は京都に拠点を構え、在野で執筆・研究活動を続ける傍ら、国内外で数学に関するライブ活動を行っている。デビュー作『数学する身体』(新潮社)で第15回小林秀雄賞を受賞。そのほか著書に『アリになった数学者』(福音館書店)、『数学の贈り物』(ミシマ社)、編著に『数学する人生』(新潮社)がある。
山岡信貴(やまおか・のぶたか)
映画監督、脚本家、プロデューサー。4年に及ぶ三鷹天命反転住宅での家族との生活を基に『死なない子供、荒川修作』を制作。主な長編監督作品に『PICKLED PUNK』、『縄文にハマる人々』、『トゥレップ——「海獣の子供」を探して』など、著書に『ハマる縄文!?』(徳間書店、2018年)がある。『縄文にハマる人々』で先進映像協会ルミエール・ジャパン・アワード2019優秀作品賞を受賞。最新作は長編映画『センチメンタル』。
辻真悟(つじ・しんご)
建築家。三鷹天命反転住宅に事務所を構える。荒川+ギンズ作品との出会いによって建築を志し、2009年にCHIASMA FACTORY(現・一級建築士事務所)を設立。近作にENISHI RESORT VILLA(共作/2018ADA新人建築奨最優秀賞)、道後御湯(2018松山市都市景観大賞県)等。設計活動の傍ら、荒川+ギンズの映像作品『For Example』の日本語字幕製などを手がけている。
[センターカラー]
ST・ルック(ST Luk)
ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン卒。Reversible Destiny Foundationのプロジェクト・マネージャーとして、荒川+ギンズの領域横断的な実践に関わってきた。とりわけ、彼らの最後の建築プロジェクトであるBiotopological Scale-Juggling Escalator(Dover Street Market, NY, 2013)においてマドリン・ギンズとの緊密な共同作業を行った。荒川+ギンズの死後は、彼らの生涯にわたる作品と独自の遺産の保存において重要な役割を果たしている。
富井玲子(とみい・れいこ)
美術史家。1988年テキサス大学オースティン校美術史学博士課程修了。「ポンジャ現懇」主宰。単著『荒野のラジカリズム——国際的同時性と日本の1960年代美術』(MIT出版、2016年)がロバート・マザーウェル出版賞を受賞、同書をもとに「荒野のラジカリズム——グローバル1960年代の日本のアーティスト」展をジャパン・ソサエティで企画開催(2019年)。日本語による共著に『美術批評と戦後美術』(ブリュッケ、2007年)ほか。
[第2部 22世紀の身体論]
岡村心平(おかむら・しんぺい)
神戸学院大学心理学部心理学科講師。専門は臨床心理学、心理療法論。共著に『傾聴・心理臨床学アップデートとフォーカシング』(池見陽編、ナカニシヤ出版、2017年)、翻訳にユージン・ジェンドリン「アラカワ+ギンズ——有機体‐人間‐環境プロセス」(『関西大学東西学研究所紀要』第50号、2017年)、論文に「交差と創造性——新たな理解を生み出す思考方法-」(『人間性心理学研究』第35巻第1号、2017年)など。
染谷昌義(そめや・まさよし)
高千穂大学人間科学部教授。専門は心理学の哲学、生態心理学、環境‐身体論。著書に『知覚経験の生態学——哲学へのエコロジカル・アプローチ』(勁草書房、2017年)、訳書にヒューバート・ドレイファス、チャールズ・テイラー『実在論を立て直す』(共訳、法政大学出版会、2016年)、論考に「エコロジカル・ターンのゆくえ——生態学はある種の形而上学である」(『東北哲学会年報』第32号、2016年)など。
村川治彦(むらかわ・はるひこ)
関西大学人間健康学部教授。専門は身体教育学、死生観の教育、身体技法。論考に「後期近代における『死にゆく過程』と東西の文化的自己」(『関西大学東西学術研究所紀要』第52号、2019年)、「The Void of Experienced Meaning in Japanese Society: Ambivalent Attitudes toward Traditional Bodily Practices」(Don Hanlon Johnson, ed., Divers Bodies, Diverse Practices: Toward an inclusive Somatics, North Atlantic Books, 2019)、「主観性と一人称の科学——生きる身体とプロセスとしての知」(末武康弘他編『主観性を科学化する——質的研究法入門』金子書房、2016年)などがある。
稲垣諭(いながき・さとし)
東洋大学文学部哲学科教授。専門は現象学、リハビリテーションの科学哲学、環境デザイン。主な著書に『衝動の現象学』(知泉書館、2007年)、『リハビリテーションの哲学あるいは哲学のリハビリテーション』(春風社、2012年)、『大丈夫、死ぬには及ばない』(学芸みらい社、2015年)、『壊れながら立ち上がり続ける——個の変容の哲学』(青土社、2018)、訳書に荒川修作+マドリン・ギンズ『死ぬのは法律違反です』(春秋社、2007)などがある。
[第3部 オンゴーイング・荒川+ギンズ]
アマラ・マグローリン(Amara Magloughlin)
美術史家。近現代美術研究。グローバル化と移民、空間/時間と記憶、制度と政治批判などのテーマを研究している。現在、Reversible Destiny Foundation(ニューヨーク)の研究・収蔵担当メンバー。
手塚美和子(てづか・みわこ)
ニューヨーク大学学士号取得。コロンビア大学大学院博士号取得。アジア・ソサエティー美術館現代美術学芸員(NY、2005‐2012)、ジャパン・ソサエティー・ギャラリー館長(NY、2012‐2015)。2015年秋よりReversible Destiny Foundationの顧問キュレーター、並びにオンライン・グループPoNJA-GenKon (日本戦後美術懇談会) 共同ディレクター(2003−現在)。キュレーターとして多数の企画展を手がける。2021年開催の第3回ホノルル・ビエンナーレ共同キュレーターに着任。
アイリーン・ソヌ(Irene Sunwoo)
プリンストン大学建築学科博士課程修了後、バード大学客員美術史プログラム助教、シカゴ建築ビエンナーレ副キュレーターなどを経て、2016年よりコロンビア大学アーサー・ロス建築ギャラリーの展示ディレクターおよびキュレーター。著書にIn Progress: The IID Summer Sessions(Architectural Association/Graham Foundation, 2017)。
伊村靖子(いむら・やすこ)
情報科学芸術大学院大学(IAMAS)講師。専門は芸術学。研究テーマは「1960年代の美術批評──東野芳明の言説を中心に」(博士学位論文)。近年は、美術とデザインの関係史に関心を持つ。共編著に『虚像の時代——東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)。論文に「「色彩と空間」展から大阪万博まで——六〇年代美術とデザインの接地面」(『美術フォーラム21』第30号、醍醐書房、2014年11月)など。
松井茂(まつい・しげる)
詩人、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)准教授。国際日本文化研究センター客員准教授(2019年度)。共編著に『虚像の時代——東野芳明美術批評選』(河出書房新社、2013年)、『日本の電子音楽 続——インタビュー編』(engine books、2013年)等。共著に『テレビ・ドキュメンタリーを創った人々』NHK出版(2016年12月)等。『美術手帖』の特集「坂本龍一」(2017年)、「平成の日本美術史 30年総覧」(2019年)等の監修を担当。
エイドリアン・ハート(Adrienne Hart)
17才でロンドン・コンテンポラリー・ダンス・スクールのスカラシップ獲得。2002年に卒業後、現在はイギリスのダンス・カンパニー「ネオン・ダンス」のコレオグラファー、アーティスティック・ディレクターとして国際的に活動。越後妻有トリエンナーレ2018、瀬戸内国際芸術祭2019にて委嘱作品《パズル・クリーチャー》を発表。
小林園子(こばやし・そのこ)
関西大学大学院文学研究科芸術学美術史専修修士課程在籍。
木田真理子(きだ・まりこ)
ダンサー。ローザンヌ国際バレエコンクール受賞後、カナダ、スウェーデンでプロダンサーとして活動し、ブノワ賞(ロシア)、レオニード・マシーン賞(イタリア)、文化庁長官表彰(国際芸術部門)など受賞。スウェーデン王立バレエ団での活動後、2016年よりフリーランスに転身し、ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団に客演するなど各国で活躍。現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科でダンス研究に取り組んでいる。
小石祐介(こいし・ゆうすけ)
クリエイティブディレクター。株式会社クラインシュタイン代表。東京大学工学部卒業後、コム デ ギャルソンを経て、現在は国内外のブランドのプロデュース、アーティストとしての創作、評論活動を行う。スロバキア発のスニーカーブランドNOVESTAのクリエイティブディレクションを行う。社会システムをハックする装置として「ファッション」を捉え、ファッションの日本語訳として「様装」という概念を提唱している。論考に「ファッション、離散化される人間の様装」(ÉKRITS、2016年)など。