ガブリエル・オロスコ

内なる複数のサイクル

ガブリエル・オロスコほか=執筆
東京都現代美術館=監修
発売日
2015年2月27日
本体価格
3,600円+税
判型
B5判変型・上製
頁数
208頁
ISBN
978-4-8459-1443-2
Cコード
C0070
備考
品切

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1990年代前半から現代美術を代表する作家として活躍するガブリエル・オロスコの代表作から新作までを網羅した、日本初の待望の作品集!

万物は繰り返し流転し、循環する。
見慣れた光景に異化作用を与え、物と人に新たな関係を生み出す
オロスコの代表作から新作を網羅した、日本初の待望の作品集。

90年代より現代美術を代表する作家として国際的に注目を浴びるガブリエル・オロスコ。コンセプチュアル・アートの優れた革新者として知られ、その作風は、写真、ドローイング、彫刻、インスタレーションなど幅広く分類されます。
これまでもヴェネチア・ビエンナーレやドクメンタⅩなど、名だたる国際美術展へ参加するほか、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、グッゲンハイム美術館、テートモダン、ポンピドゥーセンターで大規模な個展を開催してきましたが、日本では今回が初めての展覧会です。

オロスコは、路上に打ち捨てられた物や何気ない風景の中から魅力的なかたちを発見したり、それらにほんの少し介入してかたちを変えたりして作品に転換します。地域性や政治性を排除したユニバーサルな彫刻や、さりげないスナップショットのような写真は、90年代の現代美術を語る上で欠かせないものであり、現在活躍する日本の若手アーティストにも大きな影響を与えてきました。

万物が繰り返し流転し循環するその様を捉えるオロスコ。自動車を分割して貼り合わせた代表作《La DS》から新作まで、異なる年代と場所で生まれた作品がここ東京で出会い、新たな循環が始まります。
国内で発行された作品紹介や文献は皆無のため、日本では作家の全体像が分かる現代アートファン必携の貴重な作品集です。

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ガブリエル・オロスコが自作を語る「決定版」インタビュー
「球体、複数の輪、恒久運動──土星に魅せられて」収録

プロフィール

ガブリエル・オロスコ(Gabriel Orozco)

1962年メキシコ生まれ。現在は、ニューヨーク、パリ、メキシコシティなどを拠点に世界各地で制作している。
1990年代に時代を代表するアーティストとして注目されて以来、ヴェネツィア・ビエンナーレやドクメンタなどの多くの国際美術展に参加。
これまでグッゲンハイム美術館やポンピドゥーセンターほか多くの美術館、ギャラリーで個展を開催している。さらに近年、ニューヨーク近代美術館やテート・モダンを巡回する大規模個展もおこなわれた。
その作品は、日常にある見慣れた事物に介入することで、鑑賞者に新たな思考を促す手法で知られ、現在でも様々なアーティストに影響を与え続けている。

【主要個展】
2013-14 – 「ナチュラル・モーション」ブレゲンツ美術館(オーストリア)、ストックホルム近代美術館
2012 – 「アステリスムス」グッゲンハイム美術館(ベルリン、ニューヨーク)
2009-2011-ニューヨーク近代美術館、バーゼル美術館(スイス)、ポンピドゥーセンター(パリ)、テート・モダン(ロンドン)
2005 – ソフィア王妃芸術センター(マドリード)
2004 – サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン)
2002 – クリマンズット・ギャラリー(メキシコシティ)
2000 – 「ブルー・メモリー」重森三玲邸(京都)
-ロサンゼルス現代美術館ほか
1999 – フィラデルフィア美術館
1998 – 「自由市場は反民主主義的」マリアン・グッドマン・ギャラリー(ニューヨーク)
-「クリントンはイノセント」パレ・ド・トーキョー(パリ)、パリ市立近代美術館
1993 – ギャラリー・シャンタル・クルーゼル(パリ)
-「プロジェクト41: ガブリエル・オロスコ」ニューヨーク近代美術館

【主要国際展】
2005 – 第51回ヴェネツィア・ビエンナーレ
2001 – 横浜トリエンナーレ
1998 – ベルリン・ビエンナーレ
1997 – ドクメンタX(カッセル、ドイツ)
1996 – 光州ビエンナーレ(韓国)
1993 – 「Open ’93 : Emergency」第45回ヴェネツィア・ビエンナーレ