芸術・思想家のラストメッセージ

人生の終わりに考えたことは純粋だった

フィルムアート社編集部/石原陽一郎=編
発売日
2004年12月
本体価格
1,700円+税
判型
四六判・並製
頁数
192頁
ISBN
978-4-8459-0469-3
Cコード
C0095
備考
品切

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現代を代表する思想家・アーティストなど、総勢40名の晩年の言葉を紹介。何かをやりぬいた人の言葉はこんなにも純粋だった!

最後に気づく一番大切なこと
ラストメッセージ。それは晩年や死の直前に考えた最後の言葉です。本書は、現代を代表する思想家・アーティストなど、彼、彼女らの晩年の状況を紹介しながら、その生身の姿から発せられた言葉に迫ります。

目次

●音楽家系
・ L・バーンスタイン(指揮者)「人間の結ばれを求めたバイセクシャルな協調の世界」く
・ 武満徹(作曲家)「神なき祈りを音楽に託す」く
・ ジョン・ケージ(作曲家)「人生のハプニングを楽しむ勇気」
・ エリック・サティ(作曲家)「ひとりぼっちで生きることの当たり前を説く」
・ グスタフ・マーラー(作曲家)「モ-ツァルト!叫びのような人間的声で終わる生」
・ ジャクリーヌ・デュプレ(チェリスト)「姉の夫とのセックスを求めた、音楽と性の壮絶な結ばれ」
・ グレン・グ-ルド(ピアニスト)「生演奏を嫌い、スタジオ録音の没頭した執念」

●思想家、革命家系
・ フリードリヒ・ニーチェ(哲学者)「病んだ身体を鍛える健康法と思索を統一」
・ マルティン・ハイデガー(哲学者)「十七歳年下の女学生との生涯にわたる恋」
・ J=P・サルトル(哲学者、小説家)「ノーベル文学賞を拒否した根本的問いかけ」
・ ルイ・アルチュセール(哲学者)「妻を殺害し、不思議な美を生の流れを見る」
・ ジル・ドウルーズ(哲学者)「なにかやさしいものが来る予感」
・ エリック・ホッファー(思想家)「どの社会階級にも属さない単独者の気質」
・ オルダス・ハスクレー(思想家、小説家、詩人)「メスカリンのトップに永遠を見る」
・ エドワード・サイード(思想家)「怒りからくる知識を!」
・ ロラン・バルド(思想家)「あらゆる体系化を拒む官能的文体」
・ ミシェル・フーコー(思想家)「愛とは友情の問題であることに至る」
・ レオン・トロツキー(革命家)「秘書の恋人に刺激された革命家の願い」
・ 北一輝(思想家、革命家)「ニヒリズムを漂わせた日本革命への意志」

●美術家、小説家、映画作家、建築家など
・ ヨーゼフ・ボイス(美術家)「〈社会彫刻〉を唱え、資本主義をカウントダウン」
・ マルセル・ディシャン(美術家)「〈反芸術〉の果てに見た自由と賭け」
・ ジャクソン・ボロック(美術家)「アルコール依存症治療のために絵画療法へ」
・ アンディ・ウォ-ホル(美術家)「現実の空虚さを引き受けた人」
・ L=F・セリーヌ(小説家・医師)「言葉なき動物の中に純粋さを見い出す」
・ 埴谷雄高(小説家)「観念の永久革命を唱えた遠いまなざし」
・ ジャン・ジュネ(小説家)「愛人の自殺をバネに小説から政治活動へ」
・ マルグリッド・デュラス(小説家)「四十歳年下の愛人と共に見た〈無名のざわめき〉」
・ バスター・キートン」(俳優)「どんな危機的状況でも生き延びる」
・ 小津安二郎(映画作家)「何も不幸じゃありませんと、言い放つ」
・ オーソン・ウェルズ(映画作家)「理解されないことを演じ切った巨人」
・ 小川紳介(記録映画作家)「世界は開かれた窓だ」
・ L・リーフェンシュタール(映画作家「どんなことがあってもあきらめない不屈の意志」
・ ル・コルビュジエ(建築家)「地中海の水浴に見た深淵」
・ ジョゼッぺ・テラーニ(建築家)「宗教的空間作りに最後の魂を入れる」
・ 土方巽(舞踏家)「美と醜の境を突き抜けた肉体の輝き」

●心理学者、精神医学者系
・ S・フロイト(心理学者)「優雅に美術コレクションを集め、生をまっとう」
・ C・G・ユング(心理学者)「湖の傍らに石の家を建て、名もなき永遠の道を進む」
・ ヴィルヘルム・ライヒ(心理学者)「オルガズム/生命を解放する革命へ」
・ R・D・レイン(精神科医)「アウトサイダーへの暖かいまなざしを貫く」