6 役柄とキャラクター 役柄はキャラクターではない。役柄はストーリーの社会秩序における一般的な立場(母親、上司、芸術家、一匹狼)を担い、それに応じた役目(子供に食べさせる、従業員を管理する、キャンバスに絵を描く、他人を避
日本語版への序文 Netflixのヒット映画『Don’t Look Up』(2021)で、視聴者と文化批評家はハイテク複合企業の描写を楽しんだ。この映画では、地球へと突進する小惑星が、金銭的価値の高い金属を含む巨大な岩塊
新版によせて ジョン・ベイリー 本書所収のインタビューの終わり近くでハンガリー出身の撮影監督ヴィルモス・スィグモンドは、1970年代のハリウッド映画界に潜りこむ大変さについて質問され、こう答えている。「いつも学生たちには
0–01 「絵がうまい」ってどういうことだろう? »絵がうまくならない理由 絵をうまく描きたい!と人は思うものです。でも、なかなか絵はうまくなりません。なぜでしょう? それには理由があります。図1を見てください。これは自
2022年12月24日発売された『色のコードを読む なぜ「怒り」は赤で「憂鬱」はブルーなのか』では、わたしたちの身近に存在する「色」について、感情、芸術、歴史、宗教、科学、医学、政治、ポップカルチャー等々、多様な側面から
はじめに 本書は「崇高」という美学の一大テーマをめぐる対談集である。 崇高[英:sublime|独:erhaben|仏:sublime]――おそらく、ほとんどの読者にとっては耳馴染みがないと思われるこの言葉は、とりわけ「
プロローグ さようなら、映画よ 映画の果てへ 映画よさようなら。本書の題名にこんないかにも意味ありげなフレーズを選んだ理由はひとつではない。 タイトルを思いついたきっかけは、ふたつある。 ひとつ目は、1972年に刊行され
訳者あとがき 1 本書はLawrence Venuti, The Scandals of Translation: Towards an Ethics of Differenceの全訳である。 著者のローレンス・ヴェヌテ
第1章 感情を引き出す技巧 ひと口に小説家と言っても、信念や価値観、目的、執筆方法において、さまざまな意見の対立があります。商業的な成功を求める作家もいれば、文学性を追求する作家もいます。まず全体のアウトラインを考える作
第25章 プロット 読者に本を読み続けてもらうにはどうしたらいいだろう? 『母なる夜』の語り手ハワード・キャンベルがそのヒントを与えてくれている。 私はまったく動けなくなった。 私を動けなくしたのは、罪悪感ではない…
アーティストが自分の制作をしていく際の心がまえをコンパクトに説くやさしい哲学であり、迷った時、行き詰まって辞めたくなった時の心の助けになる指南書『アーティストのためのハンドブック』。 アーティストでありつづけるかぎり襲わ
セルジオ・レオーネと「ドル箱三部作」 『荒野の用心棒』――神話と現実 ――圧倒的で独創的な編曲をもってルチアーノ・サルチェ監督作品で映画デビューを飾ったのが1961年のことでした……が、映画ファンの多くがあなたの存在を