第1章 キャラクターのリサーチをする ある日、筆者の顧客が素晴らしいストーリーを持ち込んできました。1年かけて練った企画です。彼女のエージェントも乗り気で、脚本の完成を心待ちにしていました。この顧客は商業ベースに乗りにく
レビジョン=「虚像」が想像力とされた時代の作家像、作品概念を、現代の視点で分析する『虚像培養芸術論 アートとテレビジョンの想像力』。 本書では、東野芳明・磯崎新・今野勉の思考を軸にマスメディアの中の芸術家像を検証しなが
まえがき ある時、筆者の元に、ひとりのテレビプロデューサーから連絡がありました。彼女が手がける企画に有名な俳優をキャスティングできたが、脚本のキャラクターが単調で困っている、と。筆者はコンサルタントとして、人物の感情を豊
現代社会や文化および芸術に関わるさまざまな領域を、[重要用語]から読み解き学ぶことを目指したコンパクトな入門シリーズ[クリティカル・ワード]。各方面から絶賛の声をいただいた前作『文学理論』につづくシリーズ第2弾、『クリテ
『ツイン・ピークス』がどうやって実現したかというトニー版の説明は、トニーの頭の中ではそういうことになっているんだろうが、私の記憶とはちがう。それでも、トニーはいろいろ気に掛けてくれたと言わざるを得ないな。というのも『ツイ
イントロダクション あるいは、私は猫を救ってヒーローを旅立たせるべきであろうか? 創造的な芸術は、豊かで、一見したところ無限の広がりをもつように思えるが、ひとつひとつは狭い生体のチャンネルを通して人間の認知のフィルターに
映画、テレビドラマからドキュメンタリー作品に至るまで、多様な映像ジャンルを手がける編集技師たちへのインタビュー集『映像編集の技法 傑作を生み出す編集技師たちの仕事術』。 本書は、総勢50名を超える現役の編集技師による架空
敵対する力の原則わたしの経験から言うと、ストーリーを設計するうえで最も重要でありながら、最も理解されていないのが、敵対する力の原則だ。脚本とそれに基づいて制作された映画が失敗する最大の理由は、この基本原則を顧みないことに
はじめに アウトラインとは何でしょう? それはロードマップ? 作戦図? チェックリスト? どれも正解―そして、それ以上の機能があります。既刊『アウトラインから書く小説再入門』で述べたとおり、アウトラインの捉え方は自由です
ミッドポイント 直感的に、これは正しい、いけると思った。実際の作品でそうなっているか確認しようと思い、その視点から何本か脚本を読み直してみた。 この頃(70年代の終り)脚本のセミナーの題材としてポール・マザースキーの『結
Introduction 『ゴッドファーザー Part2』(74)『ターミネーター2』(91)『スパイダーマン2』(04) Q この3作品に共通することは?A 3つとも映画業界における例外中の例外――第1作を凌いだ続編で
感情的なつながりを生みだす設定の作り方 優れた物語を生みだすレシピには、読者を引きつける登場人物、一か八かという状況、読者と登場人物の感情的な絆、関心をそそる対立というような、カギとなる原料が数多く含まれる。しかし、本来