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映画『オッペンハイマー』とあわせて読みたい3冊

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オッペンハイマー 上・中・下巻
ハヤカワ文庫NF
カイ・バード/マーティン・J・シャーウィン=著

クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』原作

「オッペンハイマーという誰よりもドラマティックな人生を歩んだ男の脳内に入り、彼の物語を描くことによって、観客のみなさんに彼の人生を追体験してもらいたかった」
――クリストファー・ノーラン


2006年ピュリッツァー賞受賞作


「原爆の父」と呼ばれた一人の天才物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描くことで、人類にとって国家とは、科学とは、平和とは何かを問う。全米で絶賛された傑作評伝、待望の文庫化。
詩や哲学にも造詣が深く、繊細な精神の持ち主であった青年時代(上巻)、マンハッタン計画を主導、爆破実験の場にも参加し、ヒロシマ、ナガサキに落とされた2発の原爆を作り出した壮年時代(中巻)、原子力兵器の規制派として、物理学者たちを率いた晩年と「オッペンハイマー事件」の真相(下巻)――。 科学、戦争、政治が絡み合う米国の20世紀を詳細に映し出す、世界的名著。(出版社HPより)

あらすじ紹介・伝記本文・解説文試し読み
(早川書房のnoteに飛びます)


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原爆初動調査 隠された真実
ハヤカワ新書
NHKスペシャル取材班=著

今なお続く「核の時代」を考える上での必読書

広島と長崎でアメリカ軍によって戦後行われた「原爆の被害と効果」の大規模調査。残留放射線が計測され、科学者たちが人体への影響の可能性を指摘したにもかかわらず、なぜ事実は隠蔽されたのか。2021年に放送され、放送文化基金賞奨励賞を受賞するなど大きな反響を呼んだNHKスペシャル「原爆初動調査 隠された真実」の内容に、NHK広島・福岡放送局の取材チームによる2年間の長期取材の成果を大幅に加筆し書籍化。戦後78年を経た現在も続く「核の時代」を考える上での必読書。(出版社HPより)

まえがき 共犯者にならないために
(早川書房のnoteに飛びます)


クリストファー・ノーラン
時間と映像の奇術師
イアン・ネイサン=著

考えついたのが、観客の頭に入り込み、その頭を回転させ、観客自身に構築させる映画を作る、というアイデアだった。――クリストファー・ノーラン


フィルム・ノワールの時間を切り刻み、スーパーヒーロー映画にリアリズムをもち込み、スパイ・アクションとSFを融合させる……長編デビュー作『フォロウィング』から最新作『オッペンハイマー』まで、芸術性と商業性を兼ね揃えた特異点クリストファー・ノーランの歩み。

本書は、ノーランの謎に満ちた発言や動機を読み解き、作品ごとに、インスピレーションの源泉、熱意、飽くなき挑戦の連続である撮影法、そして成功への軌跡を解説する。スタンリー・キューブリック、スティーヴン・スピルバーグ、フリッツ・ラング、マイケル・マン、アルフレッド・ヒッチコックといった映画監督のみならず、作家のホルヘ・ルイス・ボルヘスやレイモンド・チャンドラー、画家のM・C・エッシャー、建築家のルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエなど、ハリウッドの法則に逆らうこの男を形成してきた人々にスポットライトを当てていく。また『スター・ウォーズ』や『ブレードランナー』、『パルプ・フィクション』、『AKIRA』などノーランの監督作に影響を与えた作品についても紹介する。

図版を多数引用しながら長編デビュー作『フォロウィング』から、ノーランを一躍有名にした『メメント』、スーパーヒーロー映画を革新した「ダークナイト・トリロジー」、エッシャーの世界に時間を取り込んだ『インセプション』、キューブリックとスピルバーグのハイブリットとも言える『インターステラー』、時間の概念に挑戦した『TENET テネット』といった多彩な作品群、そしてこの夏北米で公開予定の最新作『オッペンハイマー』まで、作品に秘められた核心とそのインスピレーション源を検証した、ファン必携の一冊。

ためし読み
イントロダクション


その他

ロバート・オッペンハイマー  愚者としての科学者
ちくま学芸文庫
藤永茂=著
マンハッタン計画を主導し原子爆弾を生み出したオッペンハイマーの評伝。多数の資料をもとに、政治に翻弄、欺かれた科学者の愚行と内的葛藤に迫る。(出版社HPより)

原爆投下、米国人医師は何を見たか マンハッタン計画から広島・長崎まで、隠蔽された真実
原書房
ジェームズ・L・ノーラン Jr.=著
新資料によって明らかになる原爆投下の新真実。無視された医師たちの警告、隠蔽された残留放射線の実態――。マンハッタン計画に参加し、原爆投下直後の日本へも調査に訪れたアメリカ人医師が残した「葛藤と共謀」の全記録。(出版社HPより)