縫合理論、イデオロギー批判、物語論、テクスト分析など、『映画理論集成』の記号学成立以後の展開をフォローした、続編ともいえる一冊。精神分析や構造主義言語学など〈現代思想〉の成果を取り入れた映画理論の最前線をまとめる。
目次
Apparatus―想像と制度
解説:武田潔
■ジャン=ピエール・ウダール「縫合」(1969)
訳:谷昌親 解説:武田潔
■ジャン=ルイ・コモリ「技術とイデオロギー カメラ、遠近法、ディープ・フォーカス」(1971)
訳:鈴木圭介 解題:武田潔
■ジャン=ルイ・ボードリー「装置 現実感へのメタ心理学的アプローチ」(1975)
訳:木村建哉 解題:武田清
Narrative―物語と空間
解説=岩本憲児
■ステイーヴン・ヒース「物語の空間」(1976)
訳:夏目康子 解題:岩本憲児
■デイヴイッド・ボードウェル「古典的ハリウッド映画 語りの原理と手順」(1986)
訳:杉山昭夫 解題:岩本憲児
Text―テクスト分析
解説:武田潔
■レイモン・ベルール「断片のシステム」(1969)
訳:岡村民夫 解題:斉藤綾子
■集団執筆(カイエ・デュ・シネマ同人)「ジョン・フォードの『若き日のリンカーン』」(1970)
訳:荒尾信子 解題:岩本憲児
Visual, Audio―視覚と聴覚
解説:斉藤綾子
■メアリ・アン・ドーン「映画における声――身体と空間の分節」(1980)
訳:松田英男 解題:斉藤綾子
■ジャック・オーモン「視点」(1983)
訳・解題:武田潔