ジャンル、初期映画、フェミニズム、民族主義、メディア論など、90年代にもっとも注目された主題のもとに、諸論争の発火点となった論文を精選。アクチュアリティ溢れる視点を導入した、映画=表象文化への批判的思考。
目次
Genre―ジャンル
解説=岩本憲児
■トマス・エルセサー「響きと怒りの物語――ファミリー・メロドラマへの所見」(1972)
訳:石田美紀・加藤幹郎 解題:岩本憲児
■ロビン・ウッド「アメリカのホラー映画――序説」(1979)
訳:藤原敏史 解題:岩本憲児
Early Film―初期映画
解説:武田潔
■ノエル・パーチ「ポーター、あるいは両義性」(1978)
訳:宮本高晴 解題:武田潔
■トム・ガニング「驚きの美学 初期映画と軽々しく信じ込む(ことのない)観客」(1989)
訳:濱口幸一 解題:武田潔
Feminism―フェミニズム
解説=斉藤綾子
■ローラ・マルヴイ「視覚的快楽と物語映画」(1975)
訳・解題:斉藤綾子
■テレサ・ド・ローレテイス「女性映画再考――美学とフェミニスト理論」(1985)
訳・解題:斉藤綾子
Ethnicity, Culture, Mation―民族・文化・国家
解説:斉藤綾子
■ロバート・スタム+ルイス・スペンス「映画表現における植民地主義と人種差別――序説」(1983)
訳:奥村賢 解題:岩本憲児
■エラ・ショハット「関係としての民族性――アメリカ映画のマルチカルチュラル的な読解に向けて」(1991)
訳:とちぎあきら 解題:岩本憲児
■アン・フリードバーグ「映画とポストモダンの状況」(1991)
訳:荒尾信子 解題:斉藤綾子
■岩本憲児「複製映画論」(1995)
解題:斉藤綾子