釜山の町の雑踏にまぎれこみ、韓国の人のたたずまいを直截にとらえた写真集。著者の目は、みずみずしいモノクロームの粒子となって定着されている。ここには、日本の遠い祖先にめぐりあったかのような心のときめきと血のさわぎを覚えずにはいられない何かがある。