「生きている自分のことばであれば、歌う、歌われる価値があるのです」
自分の気持ちは、どうすれば歌になる?
孤独にことばに向き合い、自分の大切な「詞」を作る。
そんな「詞」こそが、多くの人の心を動かす──
日本最長寿バンド・moonridersの詞人が
50年以上の作詞活動を振り返り
あなたの背中を後押しする半自伝的「作詞論」。
翻訳家・柴田元幸との対談収録
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目次
はじめに
第1部 詞はどこからやってくる?
01_ まずは詞を書いてみる
02_ あなたは何色
03_ 景色を描写する
04_ 春夏秋冬にことばを寄せて
05_ そして詞は何を書いてもいい
第2部 ことばを見つける
01_ 詩から得た感動
02_ 詞は個によって生まれる
03_ 誰でもないひとり
04_ ことばの庭
05_ ことばが見つからないときは
06_ 語りすぎない詞
07_ 借り物のことばは詞にならない
08_ 大きいことを歌う必要はない
09_ 誰に向かって詞を書くか
10_ 歌われた同じ温度のことばたち
第3部 ことばを育てる 詞を生み出す
01_ 渾身の1行
02_ ことばとことばを結ぶ「助詞」
03_ 人称とイメージ
04_ 形容詞の大切さ
05_ ことばと音符
06_ 詞と声質
07_ 何を書いたら良いのかわからなくなったら
08_ 思いつきから完成まで
09_ 2番が大切
10_ 詞は説明できなくていいのか?
11_ ありがちなつまずき
12_ 詞に完成はあるか
13_ 題名をつける
第4部 わたしの出会ってきた詞
01_ 空耳から「大寒町」へ
02_ 詩と詞の違いを考える
03_ 詞の利点
04_ 詞の力
05_ 日本語は美しい
06_ 出会いから詞は生まれる
鈴木博文×柴田元幸
対談:「ことば」と「音楽」をめぐって
あとがき
プロフィール
[著]
鈴木博文(すずき・ひろぶみ)
1954年5月19日東京都生まれ。moonridersのベース担当。1973年より、松本隆、矢野誠らとオリジナル・ムーンライダーズとして音楽活動を始める。実兄・鈴木慶一に誘われ、1976 年moonriders参加。バンドではベースを弾き、作詞・作曲も手がける。
1987年にインディペンデント・レーベル「メトロトロン・レコード」を立ち上げアルバム『Wan-Gan King』でソロデビュー。現在までに 13 枚のオリジナルアルバムを発表。レーベルのプロデューサーとしてさまざまなミュージシャンの輩出を支え続ける一方、アーティスト、アイドルへの作詞・楽曲提供、The Suzuki、Mio Fou、政風会、ARTPORTなどユニット活動もあり。2018年より美学校にて「歌う言葉、歌われる文字」の講師を続けている。
著書に『僕は走って灰になる—TEN YEARS AFTER』『九番目の夢』『湾岸』『ああ詞心、その綴り方』など。