映画史を学ぶクリティカル・ワーズ [新装増補版]

村山匡一郎=編
奥村賢/西村安弘/濱口幸一/岡村民夫/石原陽一郎/渡邉大輔=著
発売日
2013年7月25日
本体価格
2,000円+税
判型
四六判・並製
頁数
352頁
ISBN
978-4-8459-1307-7
Cコード
C0074
刷数
7刷

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デジタル・グローバリズム時代に
知っておきたい映画史キーワード!

映画史に関わる重要な人物や出来事、理論的な言説などを網羅的に取り上げロングセラーを続ける映画事典。映画を学び研究するための決定版である本書に、〈2000年代〉と〈2010年以降〉の項目を新たに加筆。
映画前史からフィルムカルチャー全盛期、そしてデジタルが加速する2010年代まで。映画の歴史には、技術や産業、世相が色濃く反映され、作品や表現は常に更新されていきます。21世紀を歩み始めた映画を読み解き、映画をもっと深く、もっと面白く見る/学ぶための必携書です。

■ 鑑賞・研究・批評にコンパクトに使える映画事典
■ 2000年代、2010年代以降の項目を加筆した新装増補版!

カメラ・オブスクーラ/キネトスコープ/リュミエール兄弟/ジョルジュ・メリエス/第七芸術/モンタージュ理論/映画眼/アヴァンギャルド映画/フリッツ・ラング/複製芸術/ウォルト・ディズニー/ジャン・ルノワール/カメラ=万年筆/フィルム・ノワール/ネオレアリズモ/オーソン・ウェルズ/イギリス・フリーシネマ/ジョン・カサヴェテス/ジョナス・メカス/映画記号学/ポエジーとしての映画/ヌーヴェル・ヴァーグ/ダイレクト・シネマ/ピエル・パオロ・パゾリーニ/ジャン=リュック・ゴダール/シネマ・ノーヴォ/アメリカン・ニュー・シネマ/5月革命/ソニマージュ/第三の意味/ニュー・ジャーマン・シネマ/実験映画/ジガ・ヴェルトフ集団/大島渚/日活ロマン・ポルノ/ニューヨーク・インディーズ/個人映画/フレデリック・ワイズマン/9.11とアメリカ映画/3D映画の進化/クリント・イーストウッド/ガス・ヴァン・サント/ウェス・アンダーソン/フィルム・コミッションとコミュニティ・シネマ/黒沢清/園子温/ワン・ビン/松江哲明/3.11と日本映画/クールジャパン/フィルムの終焉/クラウドファンディング/etc…

目次

第1章 〈1895年まで〉映画の誕生前夜、「動く映像」への試作期
第2章 〈1895〜1900年代末〉シネマトグラフの誕生、「驚き」から「物語」へ
第3章 〈1900年代末〜1910年代〉パテ社、MPPCなど産業システムの始動期
第4章 〈1920年代〉夢の工場、アヴァンギャルド、モダニスムの高揚期
第5章 〈1930年代〉無声映画からトーキーへ、夢と現実の交差
第6章 〈1940年代〉戦争下のプロパガンダ、国策映画時代
第7章 〈1950年代〉娯楽王国の変調、ハリウッド・システムの凋落期
第8章 〈1960年代〉自由と新しい波の台頭、撮影所システムから離れて
第9章 〈1970年代〉ニュー・ハリウッドの誕生、香港、インド映画の台頭
第10章 〈1980年代〉マルチプレックス化と多様なヴィジュアライゼーションの実験
第11章 〈1990年代〉空前のインディーズ・ブーム、そして新しい世紀へ
第12章 〈2000年代〉情報社会の幕開けと液状化するリアリティ、ハリウッドの苦悩
第13章 〈2010年以降〉立ち上がるソーシャルとクラウド、デジタル時代の新たな地平

プロフィール

[著]
村山匡一郎
日本大学芸術学部教授。映画の批評、研究、翻訳、教育などを中心に活動。著訳書に『世界映画全史』(共訳、国書刊行会)、『ひきずる映画』(編著、フィルムアート社)など。第1〜3章ほかを執筆。

奥村賢
いわき明星大学人文学部教授。映画/映像研究。編著書に『世界映画大事典』(日本図書センター)、『映画と戦争』(森話社)、訳書に『アンゲロプロス 沈黙のパルチザン』(フィルムアート社)など。第4・5章を執筆。

西村安弘
東京工芸大学芸術学部映像学科教授。映画学。論文に「猿若町の子供たち 映画『無頼漢』における歌舞伎とメロドラマの邂逅」、「映画『欲望の法則』における「声」の戦略」など。第6章を執筆。

濱口幸一
1959年生まれ。アメリカ映画史専攻。訳書に『アカデミー賞全史』(文藝春秋)、『ハリウッド脚本術』(フィルムアート社)ほか。編著書に『〈逆引き〉世界映画史!』など。第7・9章を執筆。

岡村民夫
1961年生まれ。法政大学国際文化学部教授。専攻は表象文化論、言語論。著書に『旅するニーチェ リゾートの哲学』(白水社)、訳書に『デュラス、映画を語る』(みすず書房)ほか。第8章を執筆。

石原陽一郎
1962年生まれ。フランス文学・映画論。立教大学共立女子大学他講師。著書に『タッチで味わう映画の見方』、共編著に『映画批評のリテラシー』(以上フィルムアート社)他。第10〜13章を執筆。

渡邉大輔
1982年生まれ。現在、日本大学芸術学部非常勤講師、跡見学園女子大学兼任講師など。専攻は日本映画史・映画学。著書に『イメージの進行形』(人文書院)、共著に『日本映画の誕生』(森話社)など。第12・13章の項目を執筆。