幻想と現実の魔術師、発想の源に迫る!
ハリウッドで躍進を続け、2010年にはカンヌ国際映画祭の審査委員長を務めあげたティム・バートン。彼自身への長大なインタビューを通して、1本の映画を成功に導くまでの思考プロセスと、過酷な創作を支え続けるアイディアの源を解き明かす。
本書(邦訳版)のみ『アリス・イン・ワンダーランド』までのインタビューを収録>しており、デビュー作から最新作までを完全網羅。現時点で作家ティム・バートンを知る上で最良の書である。
■旧著『バートン オン バートン』を大幅増補改訂
■邦訳版のみ『アリス・イン・ワンダーランド』へのインタビューまで収録!
■盟友ジョニー・デップによる改訂版序文を新たに収録!
■バートン本人によるドローイングも豊富に掲載!
目次
序文 ジョニーデップ バートンは天才である!
改訂版序文 ジョニーデップ 彼のためなら地の果てまで行くだろう
改訂版序論 マーク・ソールズベリー 〝感情〟から発想する孤独な成功者
第1章
○子供の頃、僕はゴジラの役者になりたかった
○ディズニーと僕は相性が悪かった
『ヴィンセント』
○ゴシック、フランケンシュタイン、ポオ
『ヘンゼルとグレーテル』『フランケンウィニー』『アラジンと魔法のランプ』
第2章
○言葉にならないものすべてが美しい、それが映画の魔術だ
『ピーウィーの大冒険』
○墓地は平和で静かで、それでいて刺激的なんだ
『ビートルジュース』
第3章
burton_picture2.jpg○分裂した神秘の人、バットマン
『バットマン』
○ジョニーには美しく危険な存在になってほしい
『シザーハンズ』
○悪人かどうか見定める羅針盤がない
『バットマン リターンズ』
第4章
○幼い頃の感情に立ち返ることが、
僕のやりたいことだ
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』
○エドの服装倒錯は彼の人生の一部にすぎない
『キャビンボーイ』『エド・ウッド』
第5章
○1950年代映画の持つ力が、発想源にあった
『ジャイアントピーチ』『マーズ・アタック!』『オイスターボーイの憂鬱な死』
○内に篭って自分の頭の中に生きるのが幸せなんだ
『スリーピー・ホロウ』
○関わるべきでないのに試したくなるような、邪悪な魅力があった
『PLANET OF THE APES/猿の惑星』
○自分に忍び寄ってくるような映画の構造を気に入った
『ビッグ・フィッシュ』
第6章
burton_picture1.jpg○チャーリーは僕らの90パーセントを占める子だ
『チャーリーとチョコレート工場』
○死者の世界より生者の世界がずっと〝死んでいる〟
『コープス・ブライド』
○もし僕が俳優なら、スウィーニー役を演じたい
『スウィーニー・トッド
フリート街の悪魔の理髪師』
○空想、想像力、夢が混在する
夢幻的光景を表現したい
『アリスインワンダーランド』
訳者あとがき
フィルモグラフィー
映画作品・人名索引
プロフィール
[編]
マーク・ソールズベリー(Mark Salisbury)
1966年生まれ。プレミア誌合衆国版のロンドン通信員である。英エンパイア誌の元編集者である彼は、英国と合衆国で刊行された多数の出版物に寄稿しており、“Writers on Comic Scriptwriting”、“Behind the Mask : The Secrets of Hollywood’s Monster Makers”など六冊の著作がある。現在、ロンドン北部に妻子と共に在住。
[訳]
遠山 純生(とおやま・すみお)
1969年生まれ。映画研究、文筆、翻訳、編集。 訳書に、『私のハリウッド交友録』(ピーター・ボグダノヴィッチ著、エスクァイア マガジン ジャパン)、『ジョン・カサヴェテスは語る』(都筑はじめとの共訳、幻冬舎)他。