演出についての覚え書き

舞台に生命を吹き込むために

フランク・ハウザー/ラッセル・ライシ=著
シカ・マッケンジー=訳
発売日
2011年6月17日
本体価格
1,600円+税
判型
四六判・並製
頁数
208頁
ISBN
978-4-8459-1171-4
Cコード
C0074
刷数
6刷

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全米で圧倒的支持!
数々の名優を育て上げた巨匠がおくる至高の演出術

アレック・ギネス、イアン・マッケラン、リチャード・バートンらの名優を育てた、イギリス演劇界に君臨するフランク・ハウザーによる130のアドバイス。脚本への理解、キャスティング、俳優への接し方、ステージングの要素など、舞台を作る上で胸に刻んでおくべき「作法」と「極意」をスマートに指南します。そのメッセージは「一日中、演出家を演じなさい」「俳優の個性を知りなさい」など、簡潔でありながらも深い愛情に満ちており、舞台に関わるすべての者の精神的支柱となる一冊です。

■さらに演出を理解するためのTips、推薦図書を巻末に収録

目次

1. 脚本を理解すること
脚本を読みなさい/できるなら、作品に合うデザイナーを選びなさい…etc
2. 演出家の役割
演出家は助産婦である/観客には常に続きを推測させよ…etc
3. キャスティング
演出の大部分は、キャスティングで決まる/イメージどおりの俳優を期待するな…etc
4. はじめての台本読み
長い演説ではじめるな/ボソボソと小さな声で読ませるな…etc
5. 稽古のルール
得意な方法ではじめなさい/規律を守れ…etc
6. ブロッキングの作り方
すべてのシーンは「追う、追われる」/作品のパワーは人物の要求の強さと等しい…etc
7. 俳優への接し方
人物像の考察は、稽古しながら少しずつ行なえ/シーンをはじめる合図は、段階的に…etc
8. 観客を笑わせるには
ユーモアには二種類ある/俳優は笑いをとろうとするな…etc
9. ステージングの要素
観客の目は、動くものに向けられる/客席に向く角度を選べ…etc
10. 公演直前と、その後のために
シーンが精彩を欠くなら、はじまり方を疑え/セリフの最後、声を落としてしまう俳優をチェックせよ…etc
付録1.「What」ゲーム
付録2.友人と敵
付録3.シンプルさ、バラエティ、明確さ
付録4.意味をもたせる
付録5.推薦図書

プロフィール

[著]
フランク・ハウザー(Frank Hauser)

1922年イギリス・ウェールズ生まれ。BBCのドラマ制作を経て、1956年オックスフォードでザ・メドウ・プレイヤーズ設立。オックスフォード・プレイハウスで演出家を16年間務め、ロンドンとニューヨークでも公演。コルゲート大学、ジュリアード学院、カリフォルニア大学デービス校などで教職や舞台演出。1968年に大英帝国勲章受章。2007年没。

ラッセル・ライシ(Russell Reich)
1963年ニューヨーク生まれ。ニューヨーク在住のライター、クリエイティヴ・ディレクター。ハーバード大学アーティスト・イン・レジデンス、ニューヨークのサークル・レパートリー・カンパニーの芸術アソシエイト等を歴任。コルゲート大学、コロンビア大学卒業。

[訳]
シカ・マッケンジー

関西学院大学社会学部卒。ロサンジェルスと日本で俳優、通訳、翻訳者として活動。ウェブサイト英語劇ドットコム運営、また、東京・恵比寿の多目的クリエイティヴ・スペースamuにてオープンマイクのコメンテーターを務めている。訳書に文化庁日本文学普及事業作品『The TokyoZodiac Murders』(英訳、共訳)、『魂の演技レッスン22』、『〝役を生きる〟演技レッスン』、『映画脚本100のダメ出し』(フィルムアート社)。