高嶺格:とおくてよくみえない

横浜美術館/広島市現代美術館=企画・監修
発売日
2011年1月24日
本体価格
2,400円+税
判型
A5判変型・上製
頁数
240頁
ISBN
978-4-8459-1162-2
Cコード
C0070
備考
品切

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全体なんていうものが存在するのか?
それは見えるのか?───高嶺格

現代の美術シーンにおいて特異な輝きを放つ美術家・高嶺格。
なぜ、美術家の道を選んだのか、制作におけるスタンス、現代社会における違和感など、展覧会に先駆けて語る高嶺格のロングインタビュー収録。
作家の方法論や思想を越えて、
アートが果たしうるべき瑞々しい可能性を予感させる、
全てのアートファン必読の書!

目次

■作家ステイトメント

ーーとおくてよくみえない
■高嶺格インタビュー
ーー存在の方法
抵抗の先にあったアート
作品を売るということ
正義感
リーダーにならない
手に負えない不条理
生きることの上にある表現
作家の性分
自分自信の手をいれない
人間存在のほうへ
ライブ性のある作品
ダムタイプの作用/反作用
時代のエッジを掴む
パフォーマンスへ
S/N
IAMASでの試行錯誤
身体とともにあるアート
ハードコア中のハードコア
プライベートな体験を作品に
廃材への興味
視線のラディカリズム
パフォーマーの人間性と肉体
意味を信用しない
最初の1点
世界を食い破る意思
見えない全体像
細部を鑑賞させる
全世界の神経へ
大きなフェラチオ
■作品図版
「Muted Space」「冬の海」「Do What You Want if You Want as You Want」「God Bless america」「在日の恋人」「Korean Studies」「Common Sense」「A Big Blow-job」「鹿児島エスペラント」「もっとダーウィン」「リバーシブルだよ、人生は。」「アロマロア エロゲロエ」「美しい前歯」「Melody♥Cup」「高嶺格、大友良英 Orchestras」「大きな停止」「Twist & Twist」「SC」「発電する人々」「Good House, Nice Body 私を建て、そして通り過ぎていった者たち」
■学芸員エッセイ
挑発するアーティスト 天野太郎(横浜美術館主席学芸員)
柔らかい檻 木村絵理子(横浜美術館学芸員)
《大きな停止》越境へ向う闇 神谷幸江(広島市現代美術館学芸員)
《木村さん》を見て ジョナサン・ワトキンス(アイコン・ギャラリー館長)
■年譜

プロフィール

[著]
高嶺格
1968年、鹿児島生まれ、現在滋賀在住。
京都市立芸術大学工芸科漆工専攻卒。岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー修了。

主な個展に、2003年「在日の恋人」(NPO丹波マンガン記念館、京都)、2008年「[大きな休息]明日のためのガーデニング1095㎡」(仙台メディアテーク、宮城 図3)、2010年「スーパーキャパシターズ」(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川)、「Good House, Nice Body 〜いい家・よい体」(金沢21世紀美術館長期インスタレーションルーム、石川)。また2003年、第50回ヴェネツィア・ビエンナーレへの参加をはじめ、 2004年、釜山ビエンナーレ、2005年、横浜トリエンナーレ(第2回)、2010年、あいちトリエンナーレなど、数々の国際展をはじめ国内外のグループ展に多数出品している。

1993年から1997年にかけて、パフォーマー/コラボレーターとしてダム・タイプで活動したほか、バットシェヴァ・ダンス・カンパニー(イスラエル)とのコラボレーションや、金森穣監督・振付の舞台美術と舞台映像を手がけるなど、ダンスや演劇とのコラボレーションも数多い。近年は、ワークショップ形式の舞台公演を定期的に主宰し、演出家としても活動している。