『神経衰弱ぎりぎりの女たち』『キカ』『トーク・トゥ・ハー』… スペイン映画界のマタドールが語り尽くす、オール・アバウト・アルモドバル!
——— 僕の中には、
やさしさと残忍さが
蠢いている ———
愛か、挑発か?
デビュー作「ペピ、ルシ、ボン」
最新作「ボルベール」まで語った
アルモドバル初の全発言集!
目次
欲望のマエストロ(フレデリック・ストロース)
1 人生が僕の学校だった
『ペピ、ルシ、ボン、その他の娘たち』『セクシリア』
2 伝統的なタブーは、僕にとってはタブーではない
『バチ当たり修道院の最期』『グロリアの憂鬱』『マタドール 炎のレクイエム』
3 創造のプロセスを描きたかった
『欲望の法則』
4 自分自身をさらけ出す
『神経衰弱ぎりぎりの女たち』『アタメ』
5 誠実であればあるほど、映画は新しい
『ハイヒール』『キカ』
6 僕はたえず自分から逃げ出そうとしている
『私の秘密の花』『ライブ・フレッシュ』
7 新しい家族の光景
『オール・アバウト・マイ・マザー』
8 映画監督は神に近い
9 謎をつきとめることが僕の使命だ
『トーク・トゥ・ハー』『バッド・エデュケーション』
10 生と混じりあった死
『ボルベール〈帰郷〉』
Essay by Almodovar (アルモドバルによるエッセイ)
キスして……キスして……私にキスして……ティム
フェルナンド=フェルナン・ゴメスの風変わりなコメディー
兄弟愛(アグスティン・アルモドバル、ペドロ・アルモドバル)
マドリードの夏
ハイヒールとタイトスカート
地図
街角
わが母の最期の夢
隠れ家としての映画館、鏡としての映画
プロフィール
[編]
フレデリック・ストロース(Frederic Strauss)
1964年、フランスのベルフォール生まれ。ナントで文学を学んだ後、1987年から「カイエ・デュ・シネマ」に書き始め、94年から97年まで同誌副編集長。現在、「テレラマ」に映画評を執筆。未邦訳の著書に『シナリオ』、『映画を撮る』があり、映画脚本の執筆にも手を染めている。
[訳]
石原陽一郎
1962年生まれ。早稲田大学卒、立教大学大学院修了(フランス文学)。著書に『タッチで味わう映画の見方』(フィルムアート社)、訳書にジル・ドゥルーズ『シネマ2 時間イメージ』(共訳、法政大学出版局)ほか。