「映画ゼロ世代」とは、日本発の映画と映画人、映画状況の全体の総称である。オーディエンスが理解しやすい内容に立った等身大の物語が作られ始め、コミックや音楽などを複合的に含んだ「ポップカルチャー現象」として映画が見え始めている。
目次
はじめに
デビュー作の衝撃とは何か
スティーヴン・ローウェンスタイン
1 見るに耐えないが、特別な愛着のある映画
ジョエル&イ-サン・コーエン
『ブラッド・シンプル』
2 私たちは、フェミニスト映画を撮っているのよ
アリソン・アンダース
『ガス・フード・ロジング』
3 時代精神に一致させることができるかどうかが問題だ
ケヴィン・スミス
『クラークス』
4 カメラポジションが大事だということも知らなかった
スティーヴン・ブリアーズ
『ガムシュー(探偵)』
5 日常に潜む諸問題からドラマを作り上げたい
ケン・ローチ
『夜空に星のあるように』
6 他人のアイデアに縛られずに自由に撮る瞬間
マイク・リー
『ブリーク・モーメンツ』
7 スタッフも、俳優も、私も、喜び楽しめる雰囲気を作ろうとした
ベルトラン・タヴェルニエ
『サン・ポールの時計職人』
8 監督は立っているだけで、クルーの志気を高めなければならない
パリー・レヴィンソン
『ダイナー』
9 自分の内なる目で見たものを表現すること
ニール・ジョーダン
『殺人天使』
10 本番の演技とは、カメラにセクシャルな視線を送ることだ
マイク・フィギス
『ストーミー・マンデー』
11 猛烈にきわどく、パーソナルな映画を撮りたい
ペドロ・アルモドバル
『ペピ、ルーシ、ボム』
12 とにかく脚本を書いてみる、行き詰まったら、それはそれでよい
スティーヴ・ブシェーミ
『トゥリーズ・ラウンジ』
13 陽が閉ざされた、灰色の冬の映画を撮りたかった
ゲーリー・オールドマン
『ニル・バイ・マウス』
14 東洋と西洋の間に立つ、私の内面の平衡感覚を表現したい
アン・リ-
『推手』
15 人生のどん底で、自分がなによりも知っていることを描く
P・J・ホーガン
『ミュリェルの結婚』
16 自分とは何者かを世界に向けて訴えた
ジェイムズ・マンゴールド
『君に逢いたくて』