1960年代、ヌーヴェル・ヴァーグ、実験音楽、ロック、アンダーグラウンド、グラフィズムなど、世界そのものを実験の場として革命的な表現が全ジャンルで開花した。リゾーム、横断性、器官なき身体などの根本的発想の出発点である60ʼs。その今日への衝撃を総特集。
目次
イントロ シネマ革命1960とは?
年表 1960年代カルチャー/政治状況
(1) 60年代の実験/問題作18
01 去年マリエンバードで(レネ、60)
02 日本の夜と霧(大島渚 61)
03 妻は告白する(増村保造、61)
04 にっぽん昆虫記(今村昌平、63)
05 スコーピオ・ライジング(ケネス・アンガー、64)
06 革命前夜(ベルトルッチ、64)
07 気狂いピエロ(ゴダール、65)
08 チェルシーガール(ウォーホル、66)
09 ファスター、プシィキャット! キル!キル!(ラース・メイヤー 66)
10 欲望(アントニオーニ、66)
11 テオレマ(パゾリーニ、67)
12 殺しの烙印(鈴木清順、67)
13 イタリアにおける闘争(ゴダール、68)
14 NO4.お尻(オノ・ヨーコ、69)44
15 心中天網島(篠田正浩、69)46
16 エロス+虐殺(吉田喜重、69)48
17 ワイルド・バンチ(サム・ペキンパー、69)50
18 書を捨てよ、町へ出よう(寺山修司、70)52
(2) 蘇る!60年代エクスプレッション! —映画/音楽/美術の実験
01 映画の<新しい波>
ジャン=リュック・ゴダール/アラン・レネ/クリス・マルケルグラウベル・ローシャ/トニー・リチャードソン/アンジェイ・ワイダ/フランソワ・トリュフォー/今村昌平/篠田正浩/吉田喜重/増村保造/大島渚
02 アンダーグラウンド映画シーン
スタン・ブラッケイジ/トニー・コンラッド/マイケル・スノウ/ハリー・スミス/ジョナス・メカス/アンディ・ウォーホル
03 60年代を再現する現代映画シーン
04 現代実験音楽の臨界
ジョルジ・リゲティ/ラ=モンテ・ヤング/スティーヴ・ライヒ/カールハインツ・シュトックハウゼン/デヴィッド・テュードア/武満徹
05 ロックの衝撃
カントリー・ジョー&フィッシュ/シカゴ/フランク・ザッパ/ソフト・マシーン/アーチー・ショップ
06 現代美術の沸点
アンディ・ウォーホル/草間弥生/ドナルド・ジャッド/メタボリスト/イヴ・クライン/ナム・ジュン・パイク
(3) カウンター・カルチャーの<衝撃的事件>16
01<五月革命>とカンヌ映画祭中止
02赤瀬川原平と千円札模造事件
03天井桟敷vs状況劇場乱闘事件
04ウォーホル射殺未遂事件
05鈴木清純問題
06松竹ヌーヴェル・ヴァーグと『日本の夜と霧』
07中津川フォーク・ジャンボリー
08足立正生/パレスチナ闘争
09土方巽の超実験精神
10『ジュテーム……』スキャンダル
11シュトックハウゼンと暗号事件
12澁澤龍彦とサド裁判
13ビートルズ旋風
14ウッドストックとオルタモンドの悲劇
15『東京戦争戦後秘話』の秘話
(4) 蘇る!60年代エクスプレッション! —パフォーミング・アーツ/ファッション/グラフィズム・写真/現代思想の実験
07パフォーミング・アーツの跳躍
アルヴィン・エイリー/マース・カニングハム/ジョージ・バランシン/マーサ・グレアム/ロバート・ウィルソン/土方巽
08ファッションの反美学
09グラフィクデザイン・写真の誕生
中平卓馬/東松照明/田中一光/杉浦康平/粟津潔/横尾忠則
10現代思想 <西欧マルクス主義>以後
ジャック・ラカン/ドゥルーズ/ミシェル・フーコー/ジャック・デリダ/ジャン・フランソワ・リオタール/ジャン・ボードリヤール
(5) これが60’S映画スタイル1 エロス+タナトス/肉体と闘争/海へ、砂漠へ/女たち/マニエリスム/映画ポスター
(6) 60’S 状況発言集
(7)知っておきたい60年代ワード
*コラム ちょっと記憶を手探りするね 六〇年代アートシーン —滝本誠
『東風』の言語と映像 —中条省平(高校一年、当時の論考)