感動とは、新しい意味の生産である。映画はいかにはじまり、いかに終わるかという、映画の構造的創造のありようについて解説。最新映画学の現在形。溝口健二の視線、アモス・ギタイの映画など、映像の不可視の構造を読み解く映画学。

目次

序映画学とは何か

第１部　映画のポイエーシス
１　ジャンピング・スプラッシュ　～プールと映画の文化史～
２　風のような女たち　～女優頌～
ハッティ・マクダニエル　キャサリン・ヘプバーン　バーバラ・スタンウィック
アンナ・マニャーニ　ベティ・ディヴィス　イングリッド・バーグマン　オリヴ
ィア・デ・ハヴイランド　ジョーン・フォンテイン　アイダ・ルピノ　アリダ・
ヴァリ　ヴェロニカ・レイク　グロリア・グレアム　デルフィーヌ・セイリグ
ジーナ・ローランズ　フェイ・ダナウェイ　ハンナ・シグラ　ジェイン・バーキ
ン　マリア・シュナイダー　イザベラ・ロツセリーニ　テレサ・ラッセル　ミシ
ェル・ファイファ一　ロザンナ・アークェット　マルーシュカ・デートメルス
ジュリエット・ビノシュ

第２部　美しい日本映画の方へ
３　映画はミディアム・クールである　～五所平之助論の余白に～
４　視線の集中砲火　～溝口健二論の余白に～
５　『鞍馬天狗』と生成批評　～伊藤大輔論の余白に～
６　殺陣の構造と歴史　～時代劇映画とは何か～
７　ジャパニメーションの美学　～押井守『攻殻機動隊』論の余白に～
８　愛、物語、ポルノグラフィ

第３部　映画のディアスポラ
９　ユダヤ、映画、イスラエル　～アモス・ギタイ論の余白に～
10　映画、歴史、不可知論　～アンドレイ・タルコフスキー論の余白に～
11　リミュエール・プロジェクトを見る
12　新作家主義
ミッチェル・ライセン　アイダ・ルピノ　ピーター・ゴッドフリー　ハンス・
ドライヤー　クエンテイン・タランテイーノ　ヤン・デ・ボン

本書の使用法あるいは軽便映画理論入門（あとがきに代えて）