ヒトはなぜ絵を描くのか

中原佑介=編著
発売日
2001年7月
本体価格
2,400+税
判型
A5判・並製
頁数
224頁
ISBN
978-4-8459-0122-7
Cコード
C0070
刷数
3刷
備考
品切

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闇の空間に描いた理由は? なぜ動物が多いのか? 「ヒトはなぜ絵を描くのか」という根源的な問いを、先史時代の洞窟画まで遡り、さまざまな分野から探求する。その壮大な謎について、サル学者河合雅雄や民族学者梅棹忠夫、画家前田常作らと対談する。

目次

第1章 絵画は動物を描くことから始まった
第2章 洞窟という空間に秘められた謎 対談①田淵安一
[対談を終えて]ウシの絵は単なるウシの絵ではない
第3章 チンパンジーの絵 対談②河合雅雄
[対談を終えて]洞窟画の呪縛から自由になって考える
第4章 残されていない「もの」を探る
第5章 人類誕生以来の空間と音とのつきあい 対談③橘秀樹
[対談を終えて]洞窟画だけでなく洞窟音もまたあった?
第6章 生命エネルギーを放出する絵 対談④中沢新一
[対談を終えて]クロマニヨンは絵を「垂直」に見ていた
第7章 ラクガキが人類最初の絵画
第8章 絵だけがすべてではない対談⑤若林奮
[対談を終えて]もの足りないもの
第9章 魑魅魍魎が見えていた時代 対談⑥梅樟忠夫
[対談を終えて]記憶の図像化とことばの文字化
第10章 脳は絵をどう描くか 対談⑦岩田誠
[対談を終えて]ヒトは「ホモ・ピクトル」か
第11章 ヒトはいつから絵を描いたか 対談⑧片山一道
[対談を終えて]絵は文字によって迫害されてきた
第12章 絵は見るためのものか 鼎談⑨前田常作・李禹煥
[対談を終えて]絵は見せるために描かれるのではない
第13章 生きるための最尖端の武器 対談⑩木村重信
[対談を終えて]旧石器時代にアトリエありき
第14章 ヒトは洞窟の奥に何を見たのか

プロフィール

[著]
中原佑介(なかはら・ゆうすけ)
美術評論家。1931年、神戸市生まれ。
50年代半ばより美術評論活動に入る。著書に『ナンセンスの美学』『現代彫刻』『見ることの神話』『大発明物語』『クリスト』『ブランクーシ』『一九三〇年代のメキシコ』など多数。1970年に企画した第10回東京ビエンナーレ「人間と物質」展は、今日なお話題になることが多い。