十和田市現代美術館企画展
「荒木悠 LONELY PLANETS」公式カタログ
さまざまな文化・言語の間で起こる誤訳や誤解、本物(オリジナル)と複製(コピー)の関係をユーモラスに表現してきた映像作家・荒木悠、初の作品集
◎青森でリサーチ・制作した新作を含む全19点の図版を掲載
◎荒木悠インタビューも収録
※2024年1月20日ごろから十和田市現代美術館で先行発売予定
関連情報
十和田市現代美術館企画展
「荒木悠 LONELY PLANETS」
展覧会内容詳細は以下の公式サイトをご覧ください
https://towadaartcenter.com/exhibitions/araki-yu/
会期:2023年12月9日(土)–2024年3月31日(日)
<十和田市現代美術館公式サイトより引用>
十和田市現代美術館では、2023年12月9日(土)–2024年3月31日(日)まで、映像作家・荒木悠の美術館での初個展「LONELY PLANETS」を開催します。
日本とアメリカを行き来しながら育った荒木悠は、各地の様々な言語・文化間で起こる誤訳や誤解、オリジナルと複製の関係、それらが表出させる権力構造を、ドキュメンタリー、アニメーションなどの映画や映像作品で、時にユーモラスに表現してきました。
本展のタイトルは、世界的なシェアを誇る老舗旅行ガイドブック「ロンリープラネット」の名前が、ある歌詞の聞き間違いから生まれたことに親近感を覚えた荒木によってつけられました。そこには、青森を旅するように訪ね歩き、本展に登場する人々・風景・モチーフと偶然遭遇した作家の心境が重ねられています。本展ではこれまでのリサーチを経て、作家のテーマを展開した新作の映像作品4点と過去作品4点を公開します。異なる軌道を描く惑星のように独立した作品の数々は、真冬の十和田で偶発的に接近しあい、一つの天体を展示室に生み出します。
目次
図版
Deep Search (digested version)
ALMOST DOWN
複製神殿│Temple of the Templet
利未記異聞│WRONG REVISION
Lost Highway (Sweded)
The Last Ball
ROAD MOVIE
密月旅行│HONEYMOON
ÓLAFUR
JB
SOUTH *新作
OOPARTS *新作
炉|FUEL
tempo
双殻綱:第一幕│Bivalvia Act I
双殻膜:第二幕│Bivalvia Act Ⅱ
仮面の正体(海賊盤)│Unmasked (Bootleg)
NEW HORIZON *新作
ミチノオク│interstate *新作
インタビュー/論考/資料
悠は何しにこの街へ?──荒木悠インタビュー 聞き手:蔵屋美香
時間の彫刻 馬定延
なめらかなスクリーンとその敵 大坂紘一郎
ミスマッチ(Mismatch) ジュリアン・ロス(Julian Ross)
LONELY PLANETS──複数性を持つ主体(たち)の軌跡 中川千恵子
作家略歴
作品リスト
プロフィール
[著]
荒木 悠(あらき・ゆう)
アーティスト・映画監督。1985年生まれ。2007年ワシントン大学サム・フォックス視覚芸術学部美術学科彫刻専攻卒業。2010年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修士課程修了。文化の伝播や異文化同士の出会い、またその過程で生じる誤訳や誤解の持つ可能性に強い関心を寄せている。特に、近年の映像インスタレーションでは、歴史上の出来事と空想との狭間に差異を見出し、再現・再演・再生といった表現手法で探究している。主な展覧会に「荒木悠 LONELY PLANETS」「Memory Palace in Ruins」(台湾現代文化実験場、台北、2023)、「恵比寿映像祭2023コミッション・プロジェクト」 (東京都写真美術館)、「Connections―海を越える憧れ、日本とフランスの150年」(ポーラ美術館、神奈川、2020 )、「LE SOUVENIR DU JAPON ニッポンノミヤゲ」(資生堂ギャラリー、東京、2019)、「The Island of the Colorblind」(アートソンジェ・センター、ソウル、韓国、2019)など。主な映画祭に、第31回マルセイユ国際映画祭(フランス、2021)、第47回ロッテルダム国際映画祭(オランダ、2018)など。