世界中で大反響!
名匠・デイヴィッド・リンチの自伝、待望の翻訳!
異能の映画監督デイヴィッド・リンチの創造的な人生を、リンチ自身の言葉と、身近な同僚、友人、家族の言葉の両面からひもといていく、いまだかつてないユニークな自伝!
本書は、比類なきビジョンを追求し続けてきたデイヴィッド・リンチの、映画、アート、音楽その他さまざまな「創作人生」と、彼が直面してきた苦悩や葛藤も明かされる、リンチにとって初めての伝記と回想録を融合させる試みである。
共著者のクリスティン・マッケナによる評伝のセクションは、元妻、家族、友人、俳優、代理人、そして映画制作の多様な分野で協働する同僚たち、総勢100人以上の登場人物からなる驚くほど率直なインタビューによって、パーソナルな「人間・リンチ」を浮き彫りにする。リンチ自身の回想のセクションは、叙情的で親密、そして何事もタブーにすることなくすべてを赤裸々に語る──過激なユーモアももちろん忘れない──パーソナルな考察であり、リンチの美的感覚や人生哲学にあふれている。
最も謎に包まれた、最も独創的な一人の表現者の、
人生と心の中にアクセスする、すべてのリンチ信者必読の歴史的な一冊。
リンチ自身が全自作を語る決定版!
鮮烈なデビュー作『イレイザーヘッド』(1977)から、出世作『ブルーベルベット』(1986)、社会現象になったテレビシリーズ『ツインピークス』(1990-1991)、『ロスト・ハイウェイ』(1997)、そして最新作『ツイン・ピークス The Return(邦題:リミテッド・イベント・シリーズ)(2017)等々リンチの全映画作品、さらにはデビュー前の初期作品や、知る人ぞ知る短編作品、コマーシャル、企画が頓挫し実現しなかった作品まで、すべてを語り尽くす!
目次
はじめに
1. アメリカの田舎暮らし
2. アート人生
3. 死の袋がにっこり
4. スパイク
5. 若きアメリカ人
6. 幻惑されて
7. ちょっと変わった郊外ロマンス
8. ビニールに包まれ
9. 地獄で見つける愛
10. 上り調子から転落へ
11. 真っ暗のお隣
12. 白い稲妻と女の子のショット
13. 何かの一切れ
14. ハッピーエンドの中のハッピーエンド
15. スタジオにて
16. 私の丸太が黄金に
謝辞
原注
写真クレジット
訳者解説 山形浩生
フィルモグラフィ
展覧会歴
索引
プロフィール
[著]
デイヴィッド・リンチ(David Lynch)
1977年に初監督作『イレイザーヘッド』を発表し、国際映画界の第一線に躍り出る。その後、『エレファント・マン』と『ブルー・ベルベット』で二度のアカデミー賞最優秀監督賞ノミネート、『ワイルド・アット・ハート』では第43回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞、1990年には革新的テレビシリーズ『ツイン・ピークス』で全米を席巻し、驚異的な幅広さとウィットに富むアーティストとしての地位を確立。著書に、超越瞑想についての本『大きな魚をつかまえよう──リンチ流アート・ライフ∞瞑想レッスン』がある。
クリスティン・マッケナ(Kristine McKenna)
1976年から1998年まで『ロサンゼルス・タイムズ』に寄稿し、その他『アートフォーラム』『ニューヨーク・タイムズ』『ARTnews』『ヴァニティフェア』『ワシントン・ポスト』『ローリング・ストーン』など、多くの媒体で広く執筆活動をする評論家、ジャーナリスト。1979年以来、デイヴィッド・リンチの親友でありインタビュアーでもある。著書に『The Ferus Gallery: A Place to Begin(未邦訳)』と2つのインタビュー集がある。
[訳]
山形浩生(やまがた・ひろお)
開発援助コンサルタント、評論家、翻訳家。科学、文化、経済からコンピュータまで、広範な分野での翻訳と執筆活動を行なう。
著書に、『たかがバロウズ本』(大村書店)、『新教養主義宣言』『要するに』(ともに河出文庫)、『訳者解説』(バジリコ)、『断言 読むべき本・ダメな本』(Pヴァイン)、『第三の産業革命──経済と労働の変化』(角川インターネット講座10)ほか。
訳書に、バロウズ+ギンズバーグ『麻薬書簡 再現版』(河出文庫)、ケルアック+バロウズ『そしてカバたちはタンクで茹で死に』(河出書房新社)、オーウェル『動物農場〔新訳版〕』(ハヤカワepi文庫)、ディック『ヴァリス〔新訳版〕』(ハヤカワ文庫SF)、ショート『ポル・ポト ある悪夢の歴史』ライト『フランク・ロイド・ライトの現代建築講義』(以上白水社)、ケインズ『お金の改革論』(講談社学術文庫)、メネズ『無敵の天才たち』(翔泳社)、バナジー/デュフロ『貧乏人の経済学』ピケティ『21世紀の資本』(共訳)トゥーズ『ナチス 破壊の経済』(共訳、以上みすず書房)、クルーグマン『ゾンビとの論争──経済学、政治、よりよい未来のための戦い』(早川書房)ほか。