フィルムアート社創立50周年記念復刊
映画の楽天性を慎ましく肯定する
明晰かつ挑発的。大胆かつ精細。
映画史を奔放に横断し咀嚼する蓮實流映画講義集、ついに復刊!!
「未だ現在進行形の「映画の死」。あなたは間に合ってしまった。とすれば、本書を読む以外の選択肢はない。」
――濱口竜介(映画監督)
わかりやすい言葉と魅力あふれる語り口で展開する「映画講義」。
レイ、ロージー、フラー、サーク、小津、トリュフォーなど、輝かしき饗宴を担った幾多の映画人たちへ深い追憶を捧げながら、大胆な省略と繊細な手さばきで、映画史の風土を滑走する鮮やかな一書。
メディア掲載
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「朝日新聞」(2018年11月10日)書評
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「キネマ旬報」(1月上旬号) 評者:西田博至
目次
第Ⅰ講 映画はいかにして死ぬか
ハリウッドの五〇年代
第Ⅱ講 異邦人の饗宴
横断的映画史の試み
第Ⅲ講 放浪の音楽家
映画的健忘症を克服する
第Ⅳ講 三人の作家
小津安二郎1『麦秋』をめぐって
小津安二郎2『東京物語』をめぐって
フランソワ・トリュフォー『恋のエチュード』をめぐって
鈴木清順『ツィゴイネルワイゼン』をめぐって
第Ⅴ講 ジブラルのタル鮫
わが映画遍歴
蓮實重彥ベスト10&ワースト5 十年史
あとがき
映画題名索引
初出誌(講演)一覧
新装版あとがき
プロフィール
[著]
蓮實重彥(はすみ・しげひこ)
1936年生まれ。1997年から2001年まで東京大学第26代総長。主な著書に、『反゠日本語論』(筑摩書房/読売文学賞受賞)、『凡庸な芸術家の肖像 マクシム・デュ・カン論』(青土社/芸術選奨文部大臣賞受賞)、『監督 小津安二郎』(筑摩書房/仏訳 映画書翻訳最高賞)、『「赤」の誘惑―フィクション論序説』『随想』(以上、新潮社)、『「ボヴァリー夫人」論』(筑摩書房)、『伯爵夫人』(新潮社/三島賞受賞)、『陥没地帯/オペラ・オペラシオネル』(河出書房新社)、『〈淫靡さ〉について』(工藤庸子との共著/羽鳥書店)など多数。1999年、芸術文化コマンドゥール勲章受賞。