現在進行形の日本のファッションをめぐるさまざまなことばを結集し、変わりはじめているファッションの輪郭を引き直す、クリエーションとクリティークの最前線!!
ファッションクリティーク元年!!
新しいファッションの在り方について問題意識を持つ気鋭の書き手/クリエイターが、ファッションの外部/内部を問わず集結。現代日本のファッションを位置付け、研究の視座を提供することで、現代ファッションのシフトチェンジの可能性を探る。同時代のファッションを語る言説や文脈の不在を今一度考えて、紡ぎ直していくための一冊です。
■A BATHING APE®、アンダーカバー、アンリアレイジ、ケイスケカンダ、matohu、シアタープロダクツ、リトゥンアフターワーズ、FINAL HOME、ハトラ、20471120、裏原系、オタクカルチャー、ストリートファッション、二次元と三次元、身体、AR、ノイズ、リアルクローズ、アイデンティティ、脱物語性、モダニズム、ファッションシステム、教育、コミュニケーション、インディペンデント、データベース消費……
目次
はじめに 「ファッション批評」をまとめたいきさつ 西谷真理子
■Chapter 1 対談
ファッション批評の可能性と条件をめぐって――コード×言葉×身体
蘆田裕史×千葉雅也
■Chapter 2 新しい視点でジャパニーズブランドを語る論考集
NIGO®の「クリエイティビティ」――ポストモダンエイジにおけるファッションの可能性
井伊あかり
アンダーカバーとノイズの美学
菊田琢也
洋服から身体を引き剥がす――ANREALAGEの示す「かたち」
工藤雅人
完全なる「日本」――matohuの表現
高城梨理世
■Chapter 3 ファッションの輪郭
鈴木親の仕事 2008-2011 鈴木親=写真
批評としてのファッション写真 西谷真理子
「囲い」の外へ飛び出すファッション――〈好き〉の文脈を作り出す時代にむけて
林央子
「モダン」と出会う着物――斎藤佳三、田中千代、中原淳一の試み
安城寿子
■Chapter 4 座談会
ドリフのファッション研究室〈特別番外編〉――横断するクリエーション、生きるためのファッション
藤原徹平×金森香×中村茜×神田恵介×山縣良和×
スズキタカユキ×川田十夢×植原亮輔×危口統之×
阿部海太郎×武内昭×中西妙佳
■Chapter 5 ストリート/サブカルチャーから生まれたファッションの流れとムーブメント
乖離する衣服と身体――アニメ・マンガから見た90年代以降の日本ファッション史
蘆田裕史
ぼくはキャラクターにはなれない。
黒瀬陽平
「カワイイ革命」について――パリからの考察
田村有紀
ファッション≒ストリートカルチャーだった90年代を再考する
高野公三子
ストリートカルチャー&ファッション年表 1989‒2011
年表作成:パルコ『アクロス』編集
プロフィール
[著]
蘆田裕史(服飾文化研究)、千葉雅也(哲学、表象文化論研究、批評家)、鈴木親(写真家)、林央子(『拡張するファッション』著者、編集者)、井伊あかり(服飾文化論、表象文化論)、黒瀬陽平(美術家、美術批評)、田村有紀(フリーランスライター、翻訳家)、高野公三子(パルコ『ACROSS』編集長)、菊田琢也(文化社会学/メディア論)安城寿子(服飾史家)、工藤雅人(文化社会学/ファッション論)、高城梨理世(ファッション論)、西谷真理子(編集者)
〈ドリフのファッション研究室・特別番外編〉
藤原徹平(建築家)×金森香(シアタープロダクツ/プロデューサー)×中村茜(プリコグ代表)×神田恵介(keisuke kanda/デザイナー)×山縣良和(writtenafterwards/デザイナー)×スズキタカユキ(suzuki takayuki/デザイナー)×川田十夢(AR三兄弟)×植原亮輔(D-BROS/グラフィックデザイナー)×危口統之(悪魔のしるし/演出家)×阿部海太郎(音楽家)×武内昭&中西妙佳(シアタープロダクツ/デザイナー)