ダリオ・アルジェント、マリオ・バーヴァ、
ルチオ・フルチ……
不屈のハッタリ精神で一時代を築いた
イタリア恐怖映画、一挙解凍!
1957年、リッカルド・フレーダの『吸血鬼』で幕を開けたイタリアン・ホラーは、マリオ・バーヴァ(『血ぬられた墓標』)やダリオ・アルジェント(『サスペリア』)など、洗練されたビジュアルセンスをもつ監督を生み出し、かつルチオ・フルチ(『サンゲリア』)やルッジェロ・デオダート(『食人族』)などに代表される、容赦ない残酷描写で他国を圧倒。時には「低俗」と蔑まれながらも、マカロニウエスタンに匹敵する不屈の娯楽魂は今日もなお世界中でファンを生み、黒沢清や高橋洋などのジャパニーズ・ホラー監督や、クエンティン・タランティーノ、ティム・バートン、ジョン・カーペンターなどにも影響を与えたことで知られている。
『グラインドハウス』『ホステル』等で昨今じわじわと盛り上がりつつある“イタホラ”の世界を、お宝図版多数交えてコンパクトに凝縮! 豪華ポスター・ギャラリーあり!
黒衣の怪人が振るう刃物の鈍い光、画面いっぱいに広がる真紅の血、原色の照明と美女の絶叫、そして惨劇を彩る流麗なメロディ――(序文より)
目次
1 まずはコレ! イタリアン・ホラー10選
01 吸血鬼
02 生血を吸う女
03 白い肌に狂う鞭
04 顔のない殺人鬼
05 炎のいけにえ
06 サスペリアPART2
07 サスペリア
08 サンゲリア
09 デモンズ
10 デモンズ’95
[SPECIAL INTERVIEW]ダリオ・アルジェント (矢澤利弘)
2 テーマで覗く、イタリアン・ホラーの恐ろしい秘密。
イタリアン・スプラッター小史
家庭内の権力闘争が怖い!
マイノリティが恐怖の源となる理由
女が一番、恐ろしい。
人肉食主義と植民地主義の関係
イタホラは漫画から生まれる
ゴシックホラーに見る性的抑圧
[COLUMN] イタホラは最後の秘境だ! (中原昌也)
3 怪奇!猟奇! 無敵のサブジャンル×6
ジャッロ
ゾンビ
吸血鬼
魔女
オカルト
生物パニック
[COLUMN]怒濤のサウンドトラック対談! (中原昌也×馬場敏裕)
4 WHO’S WHO? ハッタリのマエストロ×10
リッカルド・フレーダ
マリオ・バーヴァ
レナート・ポルセリ
ルチオ・フルチ
アントニオ・マルゲリーティ
ジョー・ダマト
セルジオ・マルティーノ
ルッジェロ・デオダート
ダリオ・アルジェント
ミケーレ・ソアヴィ
[APPENDIX]イタリアン・ホラー A to Z
プロフィール
[編著]
山崎圭司(映画ライター)
[著]
西村安弘(東京工芸大学准教授)
矢澤利弘(『ダリオ・アルジェント 恐怖の幾何学』著者)
殿井君人(フリーライター)
伊東美和(タコシェ店長兼ゾンビ映画ウォッチャー)
中原昌也(ミュージシャン、作家)
馬場敏裕(タワーレコード渋谷店サウンドトラック担当)