シネ・ミュージック講座

映画音楽の100年を聴く

秋山邦晴=著
武満徹=ゲスト
発売日
1998年11月
本体価格
2,400円+税
判型
A5判・並製
頁数
248頁
ISBN
978-4-8459-9888-3
Cコード
C0074
備考
品切

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映像は音がプラスされてはじめて活きた表現となる。伴奏や主題歌だけではない“作品を演出する”映画音楽の新しい構造を解き明かしながら、映画100年の歴史に登場した代表的な作曲家たちの仕事を詳しく紹介する。

目次

映画音楽の新しい構造
音薬の新しい単位・構造
映画における現実音の表現
諸感覚へのトータルな演出
映画音楽の新しい方向
映画音楽の一○○年を聴く
シネ・ミュージック講座
[1]初めに音楽ありき
「沈黙は金」「国民の創生」「イントレランス」「ギーズ公の暗殺」「ジプシーの血」「戦艦ポチョムキン」「ニュー・バビロン」
[2]一九二〇年代における映画音楽の実験
「鉄路の白薔薇」「パシフィック231」「幕間」「バレエメカニック」「ナポレオン」「伯林-大都会交響楽」
[3]フィルムが喋る!――トーキー時代の幕開け
「ジャズ・シンガー」「嘆きの天使」「巴里祭」「自由を我等に」「キージェ中尉」「キング・コング」「〈熱狂〉ドン・バス交響楽」「新学期操行ゼロ」「アレキサンドル・ネフスキー」
[4]音響の世界が広がった――電気楽器の登場
「呼応計画」「罪と罰」「失われた週末」「白い恐怖」「禁断の惑星」「ヘッド・ライト」「鳥」「シンフォニー・メカニック」
[5]使われなかった映画音楽
「引き裂かれたカーテン」「ドン・キホーテ」「ツァラストラはこう語った」「レクイエム」「ニ○○一年宇宙の旅」「アトモスフェール」
[6」シネ・ジャズの冒険
「欲望という名の電車」「黄金の腕」「大運河」「死刑台のエレベーター」「アメリカの影」「夜行列車」「ホゼー・トレス」「憎いあンちくしょう」
[7]世界のアニメーション音楽の変遷
「蒸気船ウィ-リ一号」「三匹の小豚」「白雪姫」「ピノキオ」「シンデレラ」「ジエラルド・マック=ボイン・ボイン」「シンクロミー」「線と色の即興詩」「王様と幸運の鳥」
[8]日本のアニメーテッド・サウンド
「くもとちゅうりつぷ」「鉄腕アトム」「少年ジャックと魔法使い」「人間動物園」「殺人!(マーダ-)」「ジャングル大帝」「太陽の王子・ホルスの大冒険」「機動戦士ガンダム~逆襲のシャア」
[9]「ゴジラ」とミニマル映画音楽――映画音楽の構造論的考察
「ピアノ・レッスン」「数に溺れて」「眼を閉じて」「ゴジラ」「ゴジラの主題によせるバラ-ド」「オマージュ・ア・A・IFUKUBE」「コヤニスカッツイ」「ミシマ」
[10]コンサート・ホールから映画館へ――そして映画館からコンサート・ホールへ
「逢びき」「恋人たち」「悪魔が夜来る」「アゴニー」「革命児フアレス」「放浪の王子」
武満徹を迎えてシネ・ミュージック談義
[1]日本の映画音楽
映画音楽は新しい表現メディア
「煙突の見える場所」「太平洋ひとりぼっち」「羅生門」「にっぽん昆虫記」「用心棒」
印象に残る映画音楽
「ナポレオン」「イワン雷帝」「ベルリン・天使の詩」「戦場のメリ-クリスマス」
武満徹の映画音楽
「どですかでん」「乱」「怪談」「はなれ普女おりん」「他人の顔」
[Ⅱ]演出する映画音楽
映画音楽論序説
「白い朝」「儀式」
武満徹が選んだ映画音楽ベスト5
「不滅の女」「近松物語」「太陽はひとりぼっち」「二十四時間の情事」「キング・コング」
映画監督が語る武満徹論