News

小社刊行物『映画よさようなら』に関するお詫び

　この度、2022年12月24日に小社が刊行した佐々木敦氏の著書『映画よさようなら』におきまして、映画公開時に映画配給・宣伝会社が制作したパンフレットに収められている佐々木氏の文章を、適切な手順を踏むことなく書籍に収録している事実が判明しました。
　有限会社ビターズ・エンド様、イメージフォーラム（株式会社ダゲレオ出版）様、株式会社サニーフィルム様、株式会社マジックアワー様、リアリーライクフィルムズ合同会社様、合同会社長谷工作室様、松竹株式会社様、チャーム・ポイント様、シネマトリックス（株式会社創人舎）様、合同会社東風様、東京テアトル株式会社様、株式会社ヨアケ様［以上、当該書籍でのテキスト掲載順］、ならびに著者の佐々木敦様、関係者の皆様には多大なるご迷惑をおかけしました事、深くお詫び申し上げます。

　弊社は過去に他媒体で掲載された文章を集めて書籍としてまとめて出版する際には、初出である媒体すべてに事前に連絡し、可能な限り転載の概要に関しご確認いただくべきと考えております。
　それにもかかわらず、今回においては業務を一任していた担当編集者の認識に誤りがあり、かつ、それをチェックする体制が十分に機能しておらず、パンフレット制作者である映画配給・宣伝会社への許諾の事前確認を取らずに刊行に至ってしまいました。
　本件に関しましては、弊社編集スタッフの著作物を扱うことに対する認識の甘さ、倫理観の欠如が招いた結果であり、出版に携わる会社として決して許される行為ではなく、猛省しております。
　映画作品の劇場等公開に際して、作品の意義をより広く深く観客に伝えるため、映画配給・宣伝会社、その関係者の皆様が熱意とともに企画し、時間と労力をかけて制作された映画のパンフレットについて、そこに執筆された原稿を、著者の意向をもとにしたものであるとしても、パンフレット制作者である映画配給・宣伝会社に確認なく転載することは、関係者の皆様に著しく敬意を欠いた行いであり、決して許されるものではありません。このような事態を招いたことを重く受け止め、関係者各位に対して、心から謝罪の意を表します。
　また、同時にすべての読者の皆様に対しても、謹んでお詫びいたします。

　当該社員には厳重注意を与え、今後は再発防止のための社内ルールとチェック体制を再徹底し、編集発行業務にあたっていく所存です。
　なお、本件に関しましては、著者である佐々木氏は与り知るものではなく、専ら弊社及び弊社社員が責任を負うものであることを付言いたします。


2023年2月4日
株式会社フィルムアート社
取締役兼編集長　薮崎今日子


＝＝＝

【2023.2.7 追記】
下記、一部の表現に誤解を招く文面がございました。本お詫びは業界全体の方針を明記する意図はございません。

《訂正前》当然のことながら、過去に他媒体で掲載された文章を集めて書籍としてまとめて出版する際には、初出である媒体すべてに事前に連絡し、転載の概要に関しご確認とご承諾をいただく必要がございます。

《訂正後》弊社は過去に他媒体で掲載された文章を集めて書籍としてまとめて出版する際には、初出である媒体すべてに事前に連絡し、可能な限り転載の概要に関しご確認いただくべきと考えております。


＝＝＝

【2023.2.9 追記】
小社刊行物『映画よさようなら』に関する経過報告

　小社刊『映画よさようなら』（佐々木敦著）に関し、株式会社サニーフィルム様との和解が成立し、二次使用料のご請求は取り下げていただくことで合意いたしましたことをご報告いたします。
　また、サニーフィルム様以外の12社への謝罪につきましても、現時点で11社からはすでにご返答をいただいております。引き続き、誠意を尽くして対応していく所存です。
　改めて、関係各位に対し心から謝罪の意を表するとともに、すべての読者の皆様に対しても、謹んでお詫びいたします。

2023年2月9日
株式会社フィルムアート社
取締役兼編集長　薮崎今日子


＝＝＝

【2023.2.14 追記】
小社刊行物『映画よさようなら』に関するご報告

　小社刊『映画よさようなら』（佐々木敦著）について、本件に関わる謝罪のご連絡をさせていただいた13社のすべての映画配給・宣伝会社様から許諾のご返答をいただきましたことをご報告いたします。
　弊社においては、今後このようなことが無いよう社内チェック体制を再徹底し、全力をあげて再発防止に努めて参ります。
　関係者の皆様に、重ねて深くお詫び申し上げます。

2023年2月14日
株式会社フィルムアート社
取締役兼編集長　薮崎今日子