2017
10.26
Thu.
インフォメーション:
11月下旬に『わたしの名前は「本」』(ジョン・アガード=著/金原瑞人=訳)を刊行いたします。
この本は、「本」自身が自分の半生を語るという、ちょっと不思議な「本の自伝」です。
音や声が、言葉となって、文字として記され、束ねられて綴じられて「本」となり、わたしたちのこの手でページがひらかれるまでの長い冒険についての、つつましくもけなげな「本のひとりごと」。
印象的な版画調のたくさんのイラストが、本の来し方行く末の物語に添えられ、目にも楽しく彩ります。
翻訳者の金原瑞人さんの「訳者あとがき」をご覧ください。
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本って、なんだろう。
中学校の頃から本の世界にはまって以来、50年くらい本を読み続けてきて、いまなお本好きの自分としては、この問いがずっと頭のなかに響いていた。とくに、電子書籍が登場したとき、この問いはさらに大きく響くようになった。
楔形文字を刻んだ粘土板、銘文を刻んだ亀の甲、絵文字を描いたパピルス、そしてようやく羊皮紙や紙を使った現在の四角い本が世界中に広がったかと思ったら、なんとe-bookの登場。
いったい、本って、なんなんだろう。
そんなことを考える人も多いはずだ。これに関する本はそれこそ山ほどあって、新書サイズのものから分厚い専門書、また、図版が多数入ったビジュアル本まで種類もさまざまだ。本について書きたい人はあれもこれも書きたくなってしまうらしい。
しかし、もっと大まかに、ざっと本の歴史を知りたいという人はどうすればいいのだろう。その答えがこの本、本が語る本の一生、いや、半生だ!
気の遠くなりそうな本の歴史が、イラストたっぷりの140ページほどのコンパクトな本にまとめられている。文章量は普通の新書の半分以下だし、なにより、イラストがスマートで楽しいし、あちこちにはさまれているいろんな本からの引用もおもしろい。
古代エジプトの巻物(scroll)だった本は広げ(unroll)ながら読んだ。そして現在、パソコンやタブレットのe-bookはscrollして読む。もしかしたら、本はぐるっと一周して同じ所にもどってきたのかもしれない。そんなことも、この本は語ってくれる。
本好きの人にぜひ勧めたい一冊だ。
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本書をいち早くお読みになりたいという方を対象に発売前のゲラ版の読者モニターを募集いたします。
※ゲラ版は、原稿をコピー機で出力したものになります。製本されたものではございませんので、ご了承ください。また、本書は本文中に赤色も使用していますが、お届けするゲラは黒一色になりますので、その点もご了承ください。
【応募資格】
『わたしの名前は「本」』を読了いただき、期日までに感想などのコメントをいただける方
【応募URL】
以下のURLのフォームからお申し込みください。
※応募受け付けは終了しました
【応募期間】
2017年10月27日(金)~11月2日(木)
【募集人数】
若干名(応募多数の場合は抽選となります)
【結果発表】
当選者にはメールにてお知らせの上、お知らせいただきましたご住所までゲラをお送りさせていただきます。
【コメントについて】
コメントは、こちらでご用意させていただくフォームに、11月22日(水)までにご記入ください。
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