インプロ教育:即興演劇/舞踏は創造性を育てるか?

高尾隆=著
発売日
2006年12月
本体価格
2,800+税
判型
A5判・並製
頁数
368頁
ISBN
978-4-8459-0701-4
Cコード
C0037
備考
品切

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闘わず・逃げない、自然体で人と交流するしなやかな力。インプロ(即興)で受け容れあう人間教育!
アメリカの学校・企業で、今、もっとも注目されている教育実践・本邦初紹介!

目次

1 インプロ教育とは?
インプロとは?――本書の目的
創造性はどう考えられてきたのか
創造性研究の歴史的展開
創造性研究のアプローチ
創造性とは何か
創造性の育成・教育についての研究
インプロ、演劇教育はどう考えられてきたのか
インプロの研究
演劇教育研究のアプローチ
演劇教育理論における創造性の捉え方
教育実践とは?
対象とアプローチ
本書のねらいと構成

2 ジョンストンのインプロ
対象と方法
ジョンストンのライフヒストリー
生まれ育った環境
分岐点――脳に起こった異変
スターリングとの出会い
教師になる
演劇の世界へ
カナダへ
ジョンストンのインプロの方法論
大人は萎縮した子ども
スポンタネイティーと想像
スポンタネイティーを阻む問題――社会的こころがもたらす三つの恐れ
問題を解決する方法
何を心がけるか
どのように評価するか
教え方
学びの空間
「創造性は好きではない」
ライフヒストリーがインプロに与えた影響
脳の異変
否定的な被教育経
「東洋思想」
スターリングとの出会い
ライターズ・グループでの実践経験
まとめ

3 ベイエリア・シアタースポーツの教育活動
ベイエリア・シアタースポーツ
対象と方法
ベイエリア・シアタースポーツ創立
創造性についてどのように考えているか
ベイエリア・シアタースポーツの教育活動
劇場での教育活動――サマースクールを中心に
学校での教育活動――学校でのショーとクラス
まとめ

4 「ワークショップ入門」の試み
「ワークショップ入門」
「ワークショップ入門」について
今回の授業
参加者と場所
ねらい
内容
対象と方法
実際の授業の様子
変化する学生
頑張らないようになる――頑張ることのパラドックス
そのままでいること――自分を表現する
自分に対する検閲を止める――行動としての創造性
負けること・失敗することへの抵抗がなくなる
恥ずかしさがなくなる――見られているという意識
楽しさを経験する
他者と関係を構築する――恊働の創造
変化を阻むもの
他の人のすごさ
創造性概念の未深化
関係を妨げるもの――ジェンダーと学年
失敗の原因帰属
からだの読み解きの難しさ
まとめ

5 参加者はどのように変わっていったのか
ジョンストンのインプロの方法論
参加者はどのように変わっていったのか
創造性のシステムモデルの再検討
領域と個人の関係について――学びと創造
場と個人の関係について――三段階の創造モデル
創造の方向性について
恊働の創造について
何が得られたのか
あとがき

引用文献
参考文献

プロフィール

[著]
高尾隆
1974年島根県生まれ。一橋大学学生支援センター専任講師。1998年東京大学文学部行動文化学科卒業。2004年一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士課程修了。博士(社会学)。専門は演劇教育。大学を中心に、インプロや演劇を用いた教育実践とその研究を行なう。著書に『日常を変える! クリエイティヴ・アクション』(共著、フィルムアート社、2006年)など。また、インプロ団体『即興実験学校』で、インプロヴァイザー、ファシリテーターとしても活動している。