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21世紀のアニメーションがわかる本

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日本を見れば、世界がわかる。


『君の名は。』『この世界の片隅に』『聲の形』、そして『夜明け告げるルーのうた』……
2016年から2017年の日本の長編アニメを、世界のアニメーションの文脈から読み解くと、アニメーションの(そして私たちの人間の)分岐点が見えてくる。
いま、アニメーションの何が私たちの心を掻き立てるのだろうか?

世界のアニメーションを知り尽くした気鋭の論客・土居伸彰が放つ、現代アニメーションの見方をアップデートする、まったく新しいアニメーション入門!


空洞化したアニメーションは、
埋められるためのなにかを待っている。
まだ見ぬ未知の、名前も知らないなにかを。


2010年代、ディズニーはアップデートされた?
新海誠はセカイ系ではなかった?
アニメーションの「伝統」は消えた?
アニメーション表現は空洞化している?
CGアニメーションは私たちを「ゾンビ化」する?
『君の名は。』『この世界の片隅に』『聲の形』の3本は、なぜすごい?
『夜明け告げるルーのうた』のフラッシュ・アニメーションは何が新しい?


21世紀のアニメーション表現の変化は、
私たちのあり方や、人間のあり方、世界との関わり方の変化である。
アニメーションはいかに俊敏に、繊細に、そして強力に、「私たち」を映し出しているのか。

現在進行形のアニメーションの性質の変容を分解し、いま起こりつつある変化をとらえ、旧態依然としたアニメーション史のアップデートを図る、挑戦的かつ画期的な入門書の登場。
この1冊で、21世紀のアニメーションの見方がわかる/見方がかわる!


これまで見えてこなかった、あたらしいアニメーションの地平が、この本の向こう側に見えてくる──。


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【お知らせ】
2017年9月25日発売の『21世紀のアニメーションがわかる本』で言及された作品や人物の関連動画のリンクをまとめました。
こちら
動画を参照しながら読んでいただくことで、本書をより一層愉しんでいただくことができます。
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【イベントのお知らせ】
『21世紀のアニメーションがわかる本』 関連イベントのお知らせ
本書の刊行を記念して、全国3カ所でトークイベントを開催いたします。

博多と京都のイベントでは、「変態アニメーションナイト・ツアー」にも関連した内容となっており、アニメーションファン必見の内容となっております。

お近くの方はぜひ足をお運びください。
詳細はこちらよりご確認くださいませ。

 2016年の日本はアニメーションが盛り上がりを見せた年だった。『君の名は。』(新海誠監督、2016年)、『この世界の片隅に』(片渕須直監督、2016年)の二本のアニメーション長編は、普段からアニメーションを観る習慣のある者たちの話題をさらったのはもちろん、その範囲を遥かに超えて、「社会現象」化した。(…)この2作品のようにアニメファン・コミュニティの外にまで広がるわけでなかったが、2016年は『聲の形』(山田尚子監督)も印象深い作品だった。
(中略)
 本書はこのように豊作となった2016年の日本の劇場用長編アニメーションに注目する本である。なぜそのような本を書くのかといえば、2016年の日本アニメの盛り上がりは、何らかの新時代が始まりつつあることを予感させるからだ。いや、日本だけの話ではない。これらの作品は、世界のアニメーション全体の文脈のなかで読み解くとき、21世紀にアニメーション表現全体が経験しつつあるひとつの大きな変化について、雄弁に語るように思われるからだ。本書は、2016年の日本アニメを、二一世紀の世界のアニメーションの文脈から読み解くことで、アニメーション表現の分岐点について考える本である。

             *      *

(…)2000年代、個人制作(短編作品、海外作品)と商業作品のあいだには、たしかに大きな溝があったと思う。筆者自身、その溝を作る言説を作る張本人だったかもしれない。
 だが、2010年代、両者の境界がぼやけてきた。2013年頃から、個人制作、短編作品、海外作品を語るためのロジックが、日本の劇場用商業作品にも当てはまるように感じられてきたのだ。本書執筆の主な動機の一つは、その変化について、きちんと言葉にして共有する必要があると思ったからである。そうすることで、日本のみならず、そして海外のみならず、その両方を包括して考えることのできるような、アニメーション全体について考えるための新しい視点を提供できるのではないか。本書のタイトルを「21世紀のアニメーションの見方がわかる本」としたのも、そういった思いがあったからだ。区別なくすべてを見通す視点が、今ではありえるようになったことを示すために。

(本書 「はじめに 2016年、日本」より抜粋)

PROFILE

【著者プロフィール】

土居伸彰 (どい・のぶあき)
1981年東京生まれ。株式会社ニューディアー代表、新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター。ロシアの作家ユーリー・ノルシュテインを中心とした非商業・インディペンデント作家の研究を行うかたわら、AnimationsやCALFなど作家との共同での活動や、「GEORAMA」をはじめとする各種上映イベントの企画、『WIRED』での連載等の執筆などを通じて、世界のアニメーション作品を広く紹介する活動にも精力的に関わる。2015年にニューディアーを立ち上げ、『父を探して』など海外作品の配給を本格的にスタート。国際アニメーション映画祭での日本アニメーション特集キュレーターや審査員としての経験も多い。2016年12月に初の単著となる『個人的なハーモニー ノルシュテインと現代アニメーション論』(フィルムアート社)を上梓。同書で日本アニメーション学会賞2017を受賞。

本書で言及される作品や人物

新海誠(『君の名は。』)/片渕須直(『この世界の片隅に』)/山田尚子(『聲の形』)/湯浅政明(『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』)/新房昭之(『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』)/宮﨑駿(『風立ちぬ』)/高畑勲(『かぐや姫の物語』)/庵野秀明(『シン・ゴジラ』)/ドン・ハーツフェルト/フィル・ムロイ(『ザ・クリスティーズ』)/ミシェル・オスロ(『キリクと魔女』)/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット(『岸辺のふたり』『レッドタートル ある島の物語』)/クリス・サリバン(『コンシューミング・スピリッツ』)/マルジャン・サトラピ(『ペルセポリス』)/アリ・フォルマン(『戦場でワルツを』『コングレス未来学会議』)/ユン+ローラン・ボアロー(『はちみつ色のユン』)/リチャード・リンクレイター(『ウェイキング・ライフ』)/ウェス・アンダーソン(『ファンタスティックMr.Fox』)/チャーリー・カウフマン(『アノマリサ』)/ミシェル・ゴンドリー(『背の高い男は幸せ?』)/山村浩二(『頭山』『サティの「パラード」』)/加藤久仁生(『つみきのいえ』)/和田淳(『グレートラビット』)/植草航(『やさしいマーチ』)/ウェンディ・ティルビー&アマンダ・フォービス(『ある一日のはじまり』)/レジーナ・ペソア(『ハッピーエンドの不幸な話』)/イーゴリ・コヴァリョフ(『ミルク』)/トム・ムーア(『ブレンダンとケルズの秘密』『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』)/アレ・アブレウ(『父を探して』)/黒坂圭太(『緑子/MIDORI-KO』『マチェーリカ』)/大内りえ子(『私には未来がある』)/ヨン・サンホ(『ソウル・ステーション/パンデミック』)/(『アナと雪の女王』)/(『ズートピア』)/エマ・ドゥ・スワーフ&マーク・ジェイムス・ロエルズ(『オー、ウィリー』)/デイヴィッド・オライリー/初音ミク/ひらのりょう/シシヤマザキ

21世紀のアニメーションがわかる本

土居伸彰=著

  • 四六版|232頁|定価 1,800円+税|ISBN 978-4-8459-1644-3

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