ジャック・カービー アメコミの”キング”と呼ばれた男

マーク・エヴァニア=著
ニール・ゲイマン=序文
中山ゆかり=訳
吉川悠=コミック翻訳・監修
発売日
2019年12月25日
本体価格
4,800+税
判型
B5判・並製
頁数
264頁
ISBN
978-4-8459-1825-6
Cコード
C0079

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アメコミ史上最高のアーティスト、「ザ・キング」こと、ジャック・カービー!!

キャプテン・アメリカ、X-MEN、ハルク、ファンタスティック・フォー、マイティ・ソー、ブラックパンサー、アベンジャーズ、ダークサイド、ニュー・ゴッズなど数々の偉大なスーパーヒーローたちを作り上げた伝説のアーティスト、ジャック・カービーの決定版ビジュアル伝記がついに刊行。
《アイズナー賞受賞作品》

ここが…
文化的特異点 (カービードット) !!!
あいつもこいつもそいつも…
アメコミの歴史においてこれは知らなければならない。
やがてインクのシミは宇宙になる…
俺らは彼の多元宇宙(マルチバース)の住人なのだ!
——PUNPEE(HIP HOP EMCEE/プロデューサー) 

本書は、オーストリアの移民の子としてニューヨークの窮屈な長屋で幼少期を過ごしたジェイコブ・カーツバーグ(カービーの本名)が、「ジャック・カービー」として、数々の作品・キャラクターを作り出すまでのプロセスを詳細に描く。

誰もが知っているあのヒーローたちの誕生秘話はもちろん、伝説の編集者スタン・リーとの仕事(あるいは確執)について、マーベル/DCコミックス間の移籍について、そして正当な報酬を得られず、経済的な不安を抱えながら仕事を続ける姿に至るまで、カービーの光と影を余すところなく記述している。

貴重な写真、原稿、ビジュアルを多数(未発表のものを含む)収録し、アーティストとしてのカービーの人生を立体的に浮かび上がらせる、資料的価値の高いアメコミファン必読の一冊。
著者は、ジャック・カービーのアシスタントを務めていたマーク・エヴァニア。

数世代にわたる人々にとって、ジャック・カービーはコミックスそのものだった。ほかのクリエイターたちは、登場しては消え去るか、あるいは画期的な作品を1つ2つは生み出すが、その躍進は短期間で終わってしまう。だがカービーは常にそこにいて、40年代にも躍進したし、50年代にも躍進したし、60年代には本当に躍進したし、そして70年代、80年代、そして90年代の初めもそれを続け、肉体的にそれ以上は描けなくなってしまったまさにその瞬間まで、重要な作品を莫大な数量で生み出してきた。彼が亡くなった直後、業界全体の売上げの不振が明白になったとき、「業界に必要なものは何だ?」という問いに対する答えは、いつも決まってこうだった。「必要なのはジャック・カービーだ。それが必要なものだよ」。あるいは、こう言う人々もいた。「カービーが亡くなったとき、彼が自分と一緒にコミックスを連れていっちまったのさ」
カービーがそんなことをしなかったのは、もちろんだ。彼はコミックスをあとに残した。そしてそのコミックスを愛する誰にとっても、彼を、そして彼の作品を知りえたことは何よりも素晴らしいことだった。彼は、コミックスを想像力の新しいレベルへと高めた男だった……そして、それからその想像力の新しいレベルを、さらに新しい想像力のレベルへと高めたのだ。
(本書より抜粋)

目次

序文 ニール・ゲイマン
はじめに

第1章 ストリートにて
第2章 パートナーたち
第3章 ジョー抜きのジャック
第4章 前向きに
第5章 拠るべきところをなくして
第6章 何かほかのこと
第7章 地上の神々
第8章 遺産(レガシー)

あとがき
謝辞
INDEX

プロフィール

[著]
マーク・エヴァニア(Mark Evanier)
1969年にジャック・カービーと出会って助手を務め、のちに公式の伝記作者となる。ライターであり、またコミック史家でもあるエヴァニアは、ゴールド・キーやDCコミックス、マーベル・コミックスなどをはじめとする主要な出版社のために、500冊以上のコミックブックの原作を執筆してきた(セルジオ・アラゴネスとの共作の『グルー・ザ・ワンダラー』も含む)。数百時間分に及ぶテレビ番組の原作も手がけており(コメディ『ウェルカム・バック、コッター』やアニメシリーズ『ガーフィールド・ショー』など)、また書籍としては、『MAD アート』や『サイモン&カービー・スタジオのアート』など、数冊の著作がある。3度にわたってエミー賞候補となり、またアイズナー賞とハーヴェイ賞をそれぞれ数回受賞している(2008年に出版された本書のハードカバー版では、アイズナー賞とハーヴェイ賞2部門を受賞した)。また2003年には、全米脚本家組合から、アニメーション部門の「生涯業績賞」を授与された。現在はロサンゼルスに在住、インターネット・サイト「newsfromme.com」を運営している

[本文翻訳]
中山ゆかり(なかやま・ゆかり)
翻訳家。慶應義塾大学法学部卒業。英国イースト・アングリア大学にて、美術・建築史学科大学院ディプロマを取得。訳書に、フィリップ・フック『印象派はこうして世界を征服した』、フローラ・フレイザー『ナポレオンの妹』、レニー・ソールズベリー/アリー・スジョ『偽りの来歴 20世紀最大の絵画詐欺事件』、サンディ・ネアン『美術品はなぜ盗まれるのか ターナーを取り戻した学芸員の静かな闘い』(以上、白水社)、デヴィッド・ハジュー『有害コミック撲滅! アメリカを変えた50年代「悪書」狩り』(共訳、岩波書店)、ルース・バトラー『ロダン 天才のかたち』(共訳、白水社)、フィリップ・フック『サザビーズで朝食を 競売人が明かす美とお金の物語』『ならず者たちのギャラリー』(フィルムアート社)、そのほか美術展図録など。

[コミック翻訳・監修]
吉川悠(よしかわ・ゆう)
10代でアメリカン・ヒーロー・コミックスに出会い、趣味が高じて翻訳・関連記事執筆に携わる。訳書に『デッドリー・クラス』(Sparklight Comics) 、『デスストローク』、『ハーレイ・クイン』、『スーパーマン:アメリカン・エイリアン』、『バットマン:ダークナイト/マスター・レイス』、共訳書に『マーベル・エンサイクロペディア』(以上、Shopro Books)など。