世界の隠れた名作を公開してきた日本アート・シアター・ギルド。鮮烈なイメージを刻んだ172本の作品を紹介。

ATG（日本アート・シアター・ギルド）は1961年頃に発足し、意欲的な非商業映画を上映・支援する組織として広く映画ファンの期待に応えてきました。本書の初版時（91年）、配給・製作してきた作品は172本を数えるにいたりましたが、翌92年、『墨東綺譚』（新藤兼人）を最後に組織は徐々に解体します。本書は91年までの全ての作品を収録。映画ファンの関心をかきたて、挑発してきた、それらの作品を再び追体験するチャンスです。

目次

第Ⅰ期 1962-1967
ピアニストを撃て■フランソワ・トリュフォー
オルフェの遺言■ジャン・コクトー
気狂いピエロ■ジャン＝リュック・ゴダール
尼僧ヨアンナ■イエジー・カワレロウィッチ
おとし穴■勅使河原宏
野いちご■イングマール・ベルイマン
5時から7時までのクレオ■アニエス・ヴァルダ
夜の終りに■アンジェイ・ワイダ
僕の村は戦場だった■アンドレイ・タルコフスキー
彼女と彼■羽仁進
女ともだち■ミケランジェロ・アントニオーニ
去年マリエンバートで■アラン・レネ
人間蒸発■今村昌平
ビリディアナ■ルイス・ブニュエル
アルトナ■ヴィットリオ・デ・シーカ
アメリカの影■ジョン・カサヴェテス
銃殺■ジョゼフ・ロージー
8 1/2■フェデリコ・フェリーニ
憂国■三島由紀夫
市民ケーン■オースン・ウェルズ
華氏451■フランソワ・トリュフォー
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第Ⅱ期 1967-1979
絞死刑■大島渚
初恋：地獄篇■羽仁進
男性・女性■ジャン＝リュック・ゴダール
ヒットラーなんか知らないよ■ベルトラン・ブリエ
夜のダイヤモンド■ヤン・ニェメッツ
肉弾■岡本喜八
マルキ・ド・サドの演出のもとにシャラントン精神病院患者によって
演じられたジャン＝ポール・マラーの迫害と暗殺■ピーター・ブルック
小さな兵隊■ジャン＝リュック・ゴダール
さらば夏の光■吉田喜重
新宿泥棒日記■大島渚
火の馬■セルゲイ・パラジャーノフ
心中天網島■篠田正浩
ポリー・マグーお前は誰だ■ウィリアム・クライン
薔薇の葬列■松本俊夫
ジャンヌ・ダルク裁判■ロベール・ブレッソン
エロス＋虐殺■吉田喜重
バルタザールどこへ行く■ロベール・ブレッソン
アルファヴィル■ジャン＝リュック・ゴダール
煉獄エロイカ■吉田喜重
告白的女優論■吉田喜重
書を捨てよ町へ出よう■寺山修司
袋小路■ロマン・ポランスキー
音楽■増村保造
変奏曲■中平康
青春の殺人者■長谷川和彦
不連続殺人事件■曾根中生
ウィークエンド■ジャン＝リュック・ゴダール
星空のマリオネット■橋浦方人
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第Ⅲ期 1979-
ツィゴイネルワイゼン■鈴木清順
ミスター・ミセス・ミス・ロンリー■神代辰巳
風の歌を聴け■大森一樹
TATTOO＜刺青＞あり■高橋伴明
怪異談 生きてゐる小平次■中川信夫
台風クラブ■相米慎二
逆噴射家族■石井聰亙
お葬式■伊丹十三
etc…
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ATG三十年の歩み　佐藤忠男