メカスの映画日記

ニュー・アメリカン・シネマの起源1959-1971

ジョナス・メカス=著
飯村昭子=訳
発売日
1974年4月
本体価格
3,000円+税
判型
A5判・上製
頁数
402頁
ISBN
978-4-8459-7406-1
Cコード
C0074
刷数
2刷

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伝説の映画作家ジョナス・メカスの貴重なドキュメント! 神話的名著、待望の復刊!

アメリカにおける個人映画・非商業映画への道を切り開いていったジョナス・メカスが、1959年~1971年の日記を通してその時代精神を刻み付ける。
これほど非妥協的に、熱烈に、映画と人生のあり方を指し示した本があっただろうか。個人映画への熱望をみなぎらせて、既成のものに痛烈な弔辞を送る!

目次

1959年
映画感覚錯乱への呼びかけ
マヤ・デレンと映画史
地獄で悪魔は『歴史は女で作られる』の配給業者に何をするであろうか
『ひな菊を摘め』と映画の真実
脚本書きを撃て
醜悪さには醜悪さで戦うことについて
1960年
黒澤明と『酔いどれ天使』について
二通りの『アメリカの影』
友情と同性愛について
反白人映画について
映画配給業者打倒!
『残酷な目』について
『樹々の大砲』の撮影について
……等々
1961年
インディペンデントな映画作家の創造の歓び
ロッセリーニとホークスについて
アクション映画擁護論
価値観、ゴダール、女のつま先について
スタン・ブラッケージについて
モニュメンタリスト映画とファシズムについて
ジェローム・ヒルへのインタビュー
ロバート・フランクのペシミズムについて
……等々
1962年
映画詩人マリー・メンケンへの賛辞
アントニオーニと『夜』
ハリウッドの人工性を称賛する
スタン・ヴァンダービーク、爆弾時代の諷刺家
アラン・レネと商業的アヴァンギャルド
ジャン・ヴィゴについて
グレゴリー・マーカプロスについて
『コネクション』と人間の不確かさ
ニューヨークの新聞映画批評家への公開状
一流の芸術家の二流の作品について
……等々
1963年
『燃え上がる生物』とニュー・シネマのうっとりするような美しさ
アンダーグラウンドとフラハティ・セミナー
アンディ・ウォーホールについて
ゴダールと主知主義
マーカプロスと『ふたたび男が』について再考する
シネマ・ヴェリテと人間の声の真実について
ジョーゼフ・コーネル、みせかけのない詩人
……等々
1964年
ロン・ライスが精神病棟に監禁された
拡大された視覚について
アンダーグラウンド・スター映画の出現
検閲についてアンダーグラウンドからの声明
牢獄からの報告
ふたたび検閲制度について
ブラッケージ、8ミリカメラを買う
ドリーム・マシンについて
ウォーホール、エンパイアを撮影する
ロバート・ダウニーについて
クチャーの8ミリ白書
……等々
1965年
1966年
1967年
1968年
1969年
1970年
1971年

プロフィール

[著]
ジョナス・メカス(Jonas Mekas)
1922年リトアニア生まれ。ナチス・ドイツ占領下で抵抗運動を行なうも、49年までドイツの収容所に収監。アメリカへ亡命後、54年『フィルム・カルチャー』誌を発行。58年に『ヴィレッジ・ヴォイス』誌に「ムービー・ジャーナル」を連載。「ニュー・アメリカン・シネマ・グループ」の設立に協力。89年にアンソロジー・フィルム・アーカイブス開館。主な作品に『リトアニアへの旅の記憶』『営倉』など。