編集進化論

editするのは誰か?

仲俣暁生/フィルムアート社編集部=編
発売日
2010年9月22日
本体価格
1,700円+税
判型
四六判・並製
頁数
192頁
ISBN
978-4-8459-1054-0
Cコード
C0070
備考
品切

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雑誌・書籍から、電子BOOK、企業やコミュニティとの連携まで… 未来の編み方!

これからの編集者は、デスクワークが中心の知識集約型の仕事だけでなく、フィールドに飛び出し、プロジェクトを立ち上げ、他業種との幅広いコラボレーションのもとで行なわれます。ディレクター、デザイナー、プログラマー、アーティストの仕事とも重なり合う、広範囲な仕事となるでしょう。さらには、より日常的な、パーソナルなレベルにおいても、自分の生き方、表現にも広がっていきます。
そのような広義の編集を行なう人たちに向けて、本書はさまざまな領域で活躍する現役の編集者を中心に書かれました。紙メディアが長い歴史のなかで養ってきた「編集の原理」を受け継ぎつつ、ウェブ編集やプロジェクト編集、日常編集など、今後さらなる展開をみせる「未知なる編集」をどう考えればいいのか?
編集はつねに進化します。これからの時代のeditorshipを発見するため、編むことの核心に迫ります。

人間は生まれながらのエディターである。
オーケストラの指揮者、仲裁者、司会者、
演出家、生け花を活ける人、デザイナーなど、
不調和を高度の調和にまとめあげる機能をもつ人たち……
──外山滋比古(1923ー)より

目次

Introduction
■編集進化論とは? (仲俣暁生+編集部)
Basic Work
■そもそも編集って? (斎藤哲也・鈴木芳雄・森大志郎・福井盛太)
コンテンツのコアをつかむ/異質なものを関係づけるには?/部分と全体の関係は?/キャッチ、コピーのつくり方/デザインという設計図/インパクトのある企画書のつくり方/原価計算・リスクのとり方
Expanded Work 1
■デジタル編集 (仲俣暁生・長谷川敦士)
デジタル化でどう変わる?/変わる情報流通/Webの特性を見きわめる/ユーザーの観点を入れる
Expanded Work 2
■プロジェクト編集 (草彅洋平・伊藤剛)
プロジェクトを編集する/ポスト広告代理店をめざす/課題解決すること
Discussion
■これからの時代が求める「未知のedit」とは? (仲俣暁生・福井盛太・津田広志)
─エージェント化する近未来の編集者へ
Expanded Work 3
■日常編集 (アサダワタル)
日常風景の整理と再編集/特色あるコミュニティづくり/まちと私を繋ぐ装置づくり/公/私を編む
Style
■今、注目のスタイル14
シブヤパブリッシング&ブックセラーズ/3331 Arts Chiyoda/amu/天然文庫/Limag/PUBLIC/IMAGE.3D/ASOBOT/THE BIG ISSUE/numabooks/DOMMUNE/VACANT/forestilmit/MOGRA/シップス・ビームスなど/iPad・Kindle/『STUDIO VOICE』アプリなど
Q&A
■編集者への12の質問
編集者になるためにどんな勉強が必要ですか?/編集者は、時代の匂いをどう嗅ぎわけますか?/危機にある雑誌メディア。未来はありますか?/アプリケーションの進化の中、DTPの役割はどう変わりますか?/インディペンデントで雑誌を発行するには?/デザイナーとの適度な距離の取り方とは?/タブーに触れる企画をどう考えますか?/編集者になるために、マニアックな知識は必要ですか?/編集学校で編集は本当に学べますか?/大手、中小、編プロ……編集者の仕事は同じですか?/編集は一部の人にしか関係ない仕事ですか?/編集の思想って?

プロフィール

[編著]
仲俣暁生(なかまた・あきお)
フリー編集者、文筆家。『ワイアード日本版』などの編集部を経て『季刊・本とコンピュータ』の編集部に参加(03~05年は編集長)。09年よりWebメディア「マガジン航」を創刊。著書に『ブックビジネス 2.0』(実業之日本社、共著)、『〈ことば〉の仕事』(原書房)など。

[著]
アサダワタル/伊藤剛/内沼晋太郎/川崎紀弘/草彅洋平/暮沢剛巳/斎藤哲也/品川亮/庄野祐輔/菅付雅信/鈴木芳雄/滝本誠/富山英三郎/仲俣暁生/南波一海/野中モモ/長谷川敦士/深町浩祥/福井盛太/古屋蔵人/松村正人/森大志郎/八鍬加容子