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デューティーフリー・アート:課されるものなき芸術

星を覆う内戦時代のアート

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デジタル・グローバリゼーション時代のアートの機能とは何なのか?

現代美術、資本主義、政治、戦争、破壊されたインターネットの交差点で、不平等の時代のアートと、その生産・流通・消費の変容を考察する。
挑発的でクリティカルな、“カミング・ダーク・エイジ”の芸術論。



スパム、ボット軍団、ウィキリークス・ファイル、電子メールのロマンス詐欺、通貨としてのアート、3Dプリンター技術、ビデオゲーム、政治的アクション、ファシズム、言語……無数の複雑で現代的なトピックを用い、驚くべき方法論で、グローバリゼーションによる富と権力の格差、高度にコンピュータ化された時代の視覚文化やアート制作における矛盾を明らかにする。

グローバル資本主義と結託したアート界を批判する姿勢を貫き、アート、政治、テクノロジーの交差点で思考するアーティストによる現代メディア批評/芸術論、待望の邦訳。


★『Art Review』誌「美術界で影響力のある人物トップ100」2017年第1位を獲得した、最注目のアーティストによる初邦訳書!
★ボリス・グロイス(美術理論家、哲学者)推薦!

【パブリシティ掲載】
・「CINRA」でご紹介いただきました。
https://www.cinra.net/news/20210921-hitosteyerl
・「artscape」でご紹介いただきました。
https://artscape.jp/report/review/10171873_1735.html
・「月刊アートコレクターズ」(2021年11月号)でご紹介いただきました。
・「美術手帖」(2021年12月号)でご紹介いただきました。
https://bijutsutecho.com/magazine/series/s12/24977
・「週刊読書人」(2021年12月10日付)で書評を掲載いただきました。
 〈政治的な自律=自治のために 矛盾を解放につなげるテクノロジー戦術〉(評 アライ=ヒロユキさん)
・「図書新聞」〈21年下半期読書アンケート〉で五野井郁夫さんに選出いただきました。

理論と芸術の最たる義務は、同時代性を認識しそれを明確に語ることである。今日、他の追随を許さぬほどにこの義務を果たすヒト・シュタイエルの思考は、グローバルに流通する今日のイメージと言語の行く末に投げかけられ、つねに透徹している。大胆で予想を裏切り、そして魅力的である。
──ボリス・グロイス(美術理論家、哲学者)

目次

1 台座の上の戦車
2 いかに人々の生を奪うか
──デザインをめぐる一つの問題
3 容赦なき現存在の戦慄
──美術界における「居ること」の経済性
4 プロキシの政治
──シグナルとノイズ
5 茫洋たるデータ
──アポフェニアとパターンの認識(または誤認)
6 メディア
──イメージの自律性
7 デューティーフリー・アート
8 デジタルの肉片
9 彼女の名はエスペランサ
10 インターナショナル・ディスコ・ラテン
11 インターネットは死んでいるのか
12 あえてゲームを(または、アートワーカーは考えることができるか)
13 ファシズムについて語ろう
14 パンがなければアートを食べろ!
──コンテンポラリー・アートとデリバティブ・ファシズム
15 リッピングされる現実
──3Dの死角と破損データ

略歴

【著者】
ヒト・シュタイエル (Hito Steyerl)
アーティスト、映像作家、著述家。1966年ドイツ、ミュンヘン生まれ。日本映画学校(現・日本映画大学)に学び、ミュンヘン映像単科大学でドキュメンタリー制作を専攻。オーストリアのウィーン美術アカデミーで哲学の博士号を取得。単著に『真実の色』(2008)、『スクリーンに呪われたる存在』(2012)、『表象の向こう側』(2016)がある。2019年にケーテ・コルヴィッツ賞を受賞。主な個展に、「アイ・ウィル・サバイブ」(ノルトライン゠ヴェストファーレン美術館、ポンピドゥー・センター、2020–21)。現在、ベルリン芸術大学美術学部教授。

【訳者】
大森俊克(おおもり・としかつ)
欧米現代美術史研究。ベルリン自由大学美術史学科、基礎および本課程修了(修士)。著書に『コンテンポラリー・ファインアート』(美術出版社)。訳書にクレア・ビショップ『人工地獄──現代アートと観客の政治学』(フィルムアート社)。

デューティーフリー・アート:課されるものなき芸術
星を覆う内戦時代のアート

ヒト・シュタイエル=著|大森俊克=訳

  • 四六判|384頁|定価:2,600円+税|ISBN 978-4-8459-1831-7

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