アートプロジェクトの悩み

現場のプロたちはいつも何に直面しているのか

小川希=著
発売日
2016年8月24日
本体価格
1,800円+税
判型
四六判・並製
頁数
240頁
ISBN
978-4-8459-1610-8
Cコード
C0070

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キャリア、お金、キュレーション、アーカイブ、人材、マネジメント…
現場のプロは、悩みもプロ級。

アートプロジェクトの各分野で活躍する、様々なゲストを迎えて開催された連続対談形式のトークショー『アートプロジェクトで789(なやむ)』。

本書は、これまでフェスティバル/トーキョー、鳥取藝住祭、十和田奥入瀬芸術祭、あいちトリエンナーレ、札幌国際芸術祭、国東半島芸術祭、TERATOTERAなどに関わってきた「現場のプロ」が抱える「悩み」について、それぞれの立場で深く斬り込んでいきます。

現在、日本全国で急速的に広まり、開催されているアートプロジェクトの数々。
アートと地域を繋げる役割を担う(担いたいと思っている)方が増える中で、最前線で活躍する彼らならではの悩みを、リアルな本音、現実的なところを交えて迫ります。

アートでどうやって食べていく?
プロジェクトは誰に向けて発信する?何をどう残す?
キュレーションはどこまで「技術開発」できる?

普段から問題について考え、直面し、悪戦苦闘している彼らだからこそ答えられる。
アートプロジェクトに関わる/関わりたいすべての人が知っておくべきヒントが満載の一冊です。

☆ホスト☆
小川希(Art Center Ongoing 代表)

☆対談☆
藤浩志(美術作家)
相馬千秋(アートプロデューサー)
遠藤一郎(未来美術家)
林暁甫(マネージング・ディレクター)
服部浩之(キュレーター)
飯田志保子(インディペンデント・キュレーター)
Nadegata Instant Party[中崎透+山城大督+野田智子](アーティストユニット)
遠藤水城(キュレーター)・千葉正也(画家)
森司(ディレクター)
泉太郎、井津京子、太田祐司、東野哲史、山本篤、和田昌宏(アーティスト)

メディア掲載

目次

はじめに―小川希

第1悩 あふれる「ものごと」「仕組み」「情報」。どう整理整頓する?―藤浩志
第2悩 雇用が増えずキャリアが安定しないアート業界。どうやって食べていく?―相馬千秋
第3悩 社会秩序化してしまうアートプロジェクト。アーティストはどう闘う?―遠藤一郎
第4悩 アートには未来を切り開く力がある。税金をアートに投資することをどう考える?―林暁甫
column 「Encounter -邂逅-」参加アーティストのことば―泉太郎・出津京子・太田祐司・東野哲史・山本篤・和田昌宏
第5悩 「わからなさ」を共有したい。プロジェクトは誰に向けて発信する?―服部浩之
第6悩 美術館とビエンナーレ。どうやって連携・共存していく?―飯田志保子
第7悩 100年後の誰かに伝えるために。プロジェクトは何をどう残す?―Nadegata Instant Party(中崎透+山城大督+野田智子)
第8悩 管理できることには限界がある。キュレーションはどこまで「技術開発」可能?―遠藤水城・千葉正也
第9悩 システムが整わないとアートは進化しない。未来に向けて、どう制度設計する?―森司

おわりに―小川希

プロフィール

[著]
小川希(おがわ・のぞむ)
1976年東京・神楽坂生まれ。2001年武蔵野美術大学映像学科卒。2004年東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。2007年東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。2002年から2006年にわたり、東京や横浜の各所を舞台に大規模な公募展覧会『Ongoing』を企画、開催。2008年に既存の価値にとらわれない文化の新しい試みを恒常的に実践し発信する場を目指して、東京・吉祥寺に芸術複合施設『Art Center Ongoing』を設立。現在、同施設代表をつとめる。2009年よりJR中央線・高円寺駅~国分寺駅周辺地域で展開するアートプロジェクト『TERATOTERA』のチーフディレクター。